e-learning実践のためのインストラクショナルデザイン
e-learning実践のためのインストラクショナルデザインは、体系を一から学び直さなくても着手できます。手元の資料をどの順で置き、どの大きさで区切り、どう確かめるか。実践は、この3つを決めることから始まります。
学習設計で先に決める3つの判断
先に決まるのは、順序と区切り
eラーニングでは、前提となる内容を持たないまま次の説明に進むと、受講者の理解はそこで止まります。手元にある資料を順序どおり並べるのではなく、何を先に置けば次が読めるのかを確かめる作業が要るのです。区切りの大きさも同じで、一度に扱う量が受け手の処理できる範囲を超えると、読み進めても記憶には残りません。順序も区切りも、理論の全体を学び直さずに、手元の内容から判断できます。
確かめる工程が入っているか
3つ目は、確かめ方の設計です。資料だけを配って各自に読んでもらう形では、内容が伝わったかどうかを閲覧の記録から推測するほかありません。では、実務で使えるかどうかは、どこで見ればよいのでしょうか。学んだ内容について答える、説明する、判断するという工程をコースの中に置くと、そこで受講後に残るものが変わってくると言えます。この3つを決めないまま資料を並べると、体系の名前を知っていても、できあがるのは読み物です。
3つの判断が後回しになる理由
スライドの体裁を整え、動画を撮り直し、編集をやり直すといった反復作業に時間を使うため、コースの制作期間は長くなりがちです。内容の整理からスクリプト作成、デザインまでを1人で担うと、本来は学習設計に充てるはずの時間が、後回しになります。
録画したコースや静的な資料を配るだけでは、受講者が自分の言葉で言い直す機会が生まれません。動画を再生しきる、読み飛ばす、機械的に設問へ答えるだけでも修了できるため、受講完了そのものが目的になってしまうのです。
集計できるのが最終テストの得点と受講完了率だけでは、業績が伸びない理由を、知識が足りないためか、業務で引き出せていないためかに切り分けられません。どの内容でつまずいたかが分からないまま、次の研修も同じ形で計画することになります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
設計の手順を、作成の流れの中へ
素材から起こすコースの構成
資料をアップロードした時点から、UMU AGL(AI Generated Learning)のAIが社内文書を読み解き、学習ポイントを取り出して、受講者がそのまま受講できるオンラインコースへ組み直します。対話型のアウトラインが先に形になるため、どの内容を先に置くかは、作成の流れの中で確認できるのです。設計の手順が作成の中に組み込まれている以上、理論を別に学んでから着手する必要はありません。
内容の性質で変わる区切り方
1つの学習単位に何を入れるか
区切りの大きさは、扱う内容の性質によって変わります。事実として覚える内容なら要点を短く示す形で足りますが、概念は類推で説明したうえで、理解にずれがないかを確かめる工程まで入れて1つの区切りになるのです。技能であれば、場面を想定した確認とフィードバックまでが同じまとまりです。学習ポイントの種類に応じて、UMU AGLが進め方を切り替え、理解の度合いに合わせて説明を段階的に足します。
どの学習ポイントで答えが分かれたか
答えが分かれた学習ポイント
受講完了率だけでは、どこで理解が止まったのかが分かりません。UMU AGLが示すのは、学習ポイント単位まで分解した習熟度と、チーム全体の学習効果レポートです。見ているのは人の優劣ではなく、どの学習ポイントで答えが分かれたかなのです。補う範囲は、その分かれ方から決められます。何を教えるか、どこまでを研修で扱うかを決めるのは講師と事業部門であり、UMU AGLの役割は作成の手順と学習の型までで、学習設計の理論を教えるものではありません。
社内文書から組み立てる学習の工程
新入社員研修の設計
配属先で渡される製品の知識や仕事の進め方をまとめた資料は、読むだけでは理解が正確かどうかを本人が判断できません。UMU AGLがコースに組み直すと、学習の途中で回答や判断を挟む形になります。
確認できるのは、設問への回答の傾向と、各アクティビティの進み具合です。配布の記録だけでは見えない理解のずれを、早い段階でつかめます。
管理職研修の組み立て
管理職に求められる判断は、社内の方針や運用ルールを前提にしています。こうした社内文書をUMU AGLでコース化し、説明の合間に設問を置きながら、理解を確かめる形で進めます。
得られるのは、設問ごとに答えが割れた箇所と、その割れ方の情報です。次の研修で扱う範囲を絞り込む材料として使えます。