共有知、個人の経験から組織の資産へ
社内には、業務の判断を支えてきた経験が個人ごとに蓄積されています。研修部門がそれを集め、資料として配布するところまでは進みます。ただ、組織として使える共有知になったかどうかは、配布の記録からは読み取れないのです。
共有知とは何を指すのか
使う側の業務に合わせた形
共有知という言葉は、社内に蓄積された知識が、必要なときに使える状態になっているかどうかを指して使われます。ここで基準になるのは、知識の持ち主にとって整理しやすい形かどうかではありません。実際にその知識を使う側が、自分の担当業務と結びつけて読めるかどうかなのです。手順書や規定をそのまま共有フォルダに置いた場合、受け取った側は読む対象としては扱えても、自分がどの業務で使うのかまでは判断できません。誰がどの業務で使うのかを決めたうえで整理して、初めて共有知として扱えます。
組織全体で見た使える状態
もう一つの基準は、その知識が組織のどこまで行き渡っているかという点です。一部の担当者が使いこなしていても、同じ業務を担う他のメンバーが同じ判断にたどり着けないのであれば、組織として共有された状態とは言えません。研修部門が把握できるのは、配布の記録と受講の完了状況にとどまることが少なくありません。そのため、誰がどこまで理解しているのかを確かめる工程を、学習の中に組み込んでおく必要があります。
資料を集めても共有知にならない理由
業務の要点や判断の基準は、長くその仕事を担ってきた社員の中に残ります。それを学べる形に整えるには学習設計の知識が要るため、研修部門の制作の順番を待つことになります。担当者が異動や退職を迎えると、組織はその基準を引き継げないまま終わってしまうのです。
研修部門が現場の業務を細部まで把握できているとは限りません。製品の資料やコンプライアンス規定を体系立てて並べても、受講者が実際の業務でその知識を思い出せなければ、研修を実施すること自体が目的になってしまいます。
集まるのは、受講の完了率と最終テストの得点です。ただ、それだけでは、どの内容で理解が止まり、チームのどこに差があるのかは読み取れないと言えます。業績が伸びない原因が知識にあるのか、業務での使い方にあるのかも切り分けられず、次の手を決められない状態が続きます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
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経験を構造化する対話の設計
話すことから始まる整理
経験を取り出す工程に対応するのが、UMU AGL(AI Generated Learning)です。AIを使って社内文書をインタラクティブなコースに変換し、研修コースの作成と受講者一人ひとりの学習体験の両方を支えます。講師が自然言語で要件を説明すると、対話を通じて重要な情報を段階的に引き出し、研修の課題、目標とする行動、受講者像を研修タスクシートとして構造化するのです。個人の中にあった判断の基準が、組織で読める形として残ります。
現場と要件をすり合わせる工程
合意を挟む制作の流れ
コースの形が整っても、現場の業務と離れた内容であれば、受講者は実務で思い出せません。UMU AGLは、要件の整理、アウトラインの作成、学習設計という各段階を、区切りの明確な工程として扱います。研修部門は、それぞれの段階で事業部門の担当者と内容をすり合わせられるため、講師の視点だけでコースの中身が固まる進め方から離れられるのです。後から大きく作り直す手間も抑えやすくなります。
チーム単位で見える習得の差
学習ポイント単位の把握
共有した内容を学習の中で扱うと、後から確認できる材料も変わってきます。UMU AGLは、習熟度を学習ポイント単位で数値化し、個人の学習パスマップとチーム単位の学習効果レポートを示します。研修責任者は、どのチームのどの内容で理解が止まっているのかを確かめ、対象を絞ったフォローアップ研修を組めるのです。取り出し、すり合わせ、確かめるという3つがそろって、共有知は組織に残ると言えます。
UMU AGLで共通する学習の進め方
新入社員への職務知識の引き継ぎ
研修部門は、配属先の作業手順書や職務に関する社内資料を、新入社員が順を追って学べるインタラクティブなコースに変換します。新入社員は各段階で要点に答え、フィードバックを見ながら理解を直していけます。
研修部門は、どの内容で理解が止まっているのかを配属の前に把握し、受け入れ側が現場で指導する範囲との重なりを調整できるのです。
管理職に求める判断基準の共有
社内でまとめてきたマネジメントの手順や判断の基準を一つのコースにまとめ、管理職が想定された状況の中で選択し、フィードバックを受けながら解釈のずれを直せるようにします。
研修部門は、どの判断でチームの解釈が分かれているのかを確認できます。読み取れるのは理解の状態であり、マネジメント行動の変化を示すものとは言えません。