外資系企業の法人営業で、型どおりの提案が通らない理由
「本社が定めた提案プロセスは頭に入っているのに、日本の顧客から『一度社内で確認します』と返された瞬間、次の一手が出てこない……」外資系企業の法人営業では、稟議や部門間合意といった日本側の手順に会話を合わせようとした場面で、手が止まることはありませんか。型どおりの提案が本番の商談で通らないのには、明確な「理由」があります。
外資の法人営業は何が違うのか
グローバル標準と日本の商談の差
外資系企業の法人営業と、国内企業の法人営業は、同じ営業活動でも進み方が違います。本社が用意した提案プロセスは、価値提案から比較検討、クロージングまでの順序がグローバルで検証された形に組まれています。一方、日本の買い手側には、稟議、部門間合意、情報システム部門や購買部門による確認といった手順が残っています。商談の相手が最終決裁者であることは多くありません。そのため営業担当者には、目の前の担当者が社内で説明しやすいように、導入の目的、比較の観点、費用対効果、運用のイメージを組み替えて伝える力が求められます。ところが、この組み替えこそ、これまでの練習の対象から外れやすいのです。
練習の対象が説明に偏っています
この場面でつまずくと、多くの担当者は製品知識や社内報告の準備が足りなかったと考えます。しかし、社内のロールプレイングで扱ってきたのは、決められた順序で製品の価値を説明しきるところまででした。相手の社内事情を聞き出し、稟議の材料になる言葉に置き換える部分は、練習の題材になってきませんでした。最も手が止まりやすいのは、相手の立場に合わせて話す順番を変える場面だと言えます。
営業トレーニング設計の難点
ロールプレイングで使うシナリオは、本社が作ったものを日本語に置き換えたものが中心です。そのため、稟議の途中で条件が覆る、購買部門が相見積もりを求めるといった日本の商談特有の展開は、練習の場に出てきません。
日本法人の営業組織では、担当者に対してマネージャーの数が少なく、同行指導(商談への同席による指導)も期末に集中します。そのぶん、若手が本番前に声に出して練習できる機会は、限られてしまうのが現実です。
同行のあとの振り返りは、移動中の口頭で終わることがほとんどです。「もう少し要点を絞ろう」といった感想にとどまるため、どの質問が抜けていたのか、次の商談で何を変えるのかが、担当者にも上長にも記録として残りません。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
稟議を動かす会話も、事前に練習できます
日本の商談を再現するAI顧客
UMU AIロープレを活用することで、購買部門からの相見積もりの依頼や、上長へ説明するための資料要求など、日本の法人営業で実際に起きる反応をAI顧客が返します。説明が曖昧なままだと、AI顧客は判断を保留し、話は先に進みません。相手が変わるたびに、伝える順番を組み替える練習を重ねられます。
移動の合間にも、練習の回数を増やせます
順番待ちのいらない練習環境
AIが顧客役を担うため、マネージャーの予定を押さえる必要はありません。訪問先へ向かう移動中や、商談と商談の間の空き時間に、スマートフォンから1人で練習を始められます。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一までで、案件ごとの判断や動機づけは、引き続きマネージャーの役割です。
どこが足りなかったか、その場で分かります
商談プロセスごとの即時評価
練習が終わると、導入、ヒアリング、価値提案、反論対応、クロージングという商談プロセスごとに評価が出ます。「全体的によかった」という言葉で終わらず、どの質問が抜けていたのか、次の商談で何を変えるのかを、担当者自身が確認できます。マネージャーとの1on1も、同じ記録を見ながら具体的な話から始められるのです。
外資系企業での活用例
体外診断分野のグローバル大手
欧州に本社を置き、体外診断分野でグローバルに事業を展開する企業では、5名の研修担当者が1,500名の営業担当者の能力認定を担い、認定の機会は四半期に1回に限られていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、5つの訪問プロセスに沿った模擬対話と即時のスコア提示を組み込み、準備ができた担当者からいつでも認定を受けられる仕組みを構築しました。
その結果、認定は日程調整を待つものから随時受けられるものに変わり、認定通過者の実訪問における成約率は22.4%向上しました(出典:導入企業へのヒアリング)。
外資系の生命保険会社
日本で事業を展開する外資系の生命保険会社では、新人営業の育成が各支社主導で行われ、指導の方法も基準も支社ごとに異なっていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、対面のOJT研修を行うグループと、AIとの練習を行うグループを比較する検証を実施しました。成約に至った受講者の練習記録は、その後に入社した新人向けの学習コンテンツとして再利用されています。
その結果、3カ月後にはAIで練習したグループの顧客向け提案数が30%増加し、標準化された練習によって対象アカウント数も2,000から7,000超に増加しました(出典:導入企業へのヒアリング)。