車の営業のロープレで、試乗の前後がつながらない理由
車の営業のロープレでは受け答えが滑らかに出てくるのに、来店の対応になると間が持たなくなる担当者がいます。試乗から戻ったあと、何を話すかを毎回その場で考えてしまうという声も聞かれます。その原因は、練習の回数ではありません。車の商談には、会話が止まる区間が挟まるのです。
間が空く時間は、なぜ練習に入らないのか
会話が止まる区間の実際
車の商談は、最初から最後まで話し続ける時間でできてはいません。展示車を見て回るあいだ、顧客は黙って眺めています。試乗のあいだも、こちらから話しかける立場にはありません。商談を振り返るとき、顧客の印象に強く残っているのは、そうした会話ではない時間のほうだったりします。ところがロープレの場面設定は、たいてい着席してからの受け答えに寄っています。挨拶があり、要望を聞き、条件を詰めていく。練習の中では会話が途切れないため、担当者は途切れたときの身の置き方を試さないまま店頭に立つことになります。そのため受け答えの精度が上がっても、間が空いたところでどう振る舞うかは、本番で初めて考えることになりがちです。落ち着いて言葉を選べる場面と、そうではない場面の差は、ここで生まれます。
練習という言葉の射程
ここには、練習の側の事情もあります。ロープレは会話の形をとる練習なので、会話がない区間はそもそも再現の対象になりません。同僚と向かい合えば、二人とも話し続けてしまいます。話さない時間の練習という言い方自体が、どこか成り立ちにくいのです。車の営業のロープレをどれだけ丁寧に設計しても、この一点だけは対象の外に置かれたままになります。なお本ページは、車の販売や登録にかかわる決まりごとの読み解き方には立ち入りません。扱うのは、試乗や展示車を見る前後に何を話すかという範囲だけです。
区間を挟んだ前後を、ひとつづきにする
会話が止まる区間そのものを練習するのは難しいものです。そこで、練習の単位のほうを変えます。区間に入る前に何を渡しておくか、戻ってきたときに何から確かめるか。この二つを一組として組み立てると、あいだが会話でなくても商談は続きます。渡した内容が、確かめる問いの前提になっている。前後がこの関係で結ばれていることが、身につけたい形になります。
実践に移そうとすると、練習の相手をどう用意するかで行き詰まります。同僚と組むと、沈黙が生まれた瞬間にどちらかが言葉を足してしまいます。気まずさを埋める動きが働くため、沈黙をまたいだ往復を、そのままの形では試せません。車の営業のロープレを二人一組で回すかぎり、この制約はついて回ります。
そうなると、練習の道具に問う内容も変わります。会話の巧拙を採点できるかではなく、区間を挟んだ前後を一続きの場面として組めるか。渡す側と確かめる側を別々に設定し、そのつながりを何度も試せるか。ここが選ぶときの分かれ目になります。車の営業のロープレを見直すときも、同じ問いが出発点になります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
入る前に渡す一言まで、場面として組めます
顧客像と場面の設定
UMU AIロープレを使うと、顧客の役柄や気にしている点を、管理画面から細かく設定できます。展示車を見て回る前に何を伝えておくかを一つの場面として組み、戻ってからの受け答えを続きの場面として並べられます。渡す側と確かめる側を分けたまま、一続きで練習できるのが特徴です。
相手を待たずに、同じ場面をやり直せます
一人で始められる練習
AIが顧客役を担うため、同僚の空き時間を探す手間がなくなります。沈黙が続いても、AIのほうから先に言葉を足すことはありません。間を挟んだ前後の往復を、つくりたい形のまま何度でもやり直せます。うまく運ばなかった箇所だけを、その日のうちにもう一度試せます。
どの段階で切れたか、その場で確認できます
段階別の評価と改善点
練習が済むと、商談の段階ごとに評価と改善点が並びます。渡しておくべき内容が抜けていたのか、戻ってからの確かめ方が足りなかったのか、切れた場所を名指しで確認できるのです。機械の側が引き受けているのは、場面を用意して同じ往復を何度も回す手間までになります。渡す中身と確かめる順番を決めるのは、人の仕事です。
対面で接客する現場でも使われています
子ども靴の小売企業
子ども靴の小売企業では、年間の重点目標が、店頭に立つ担当者の接客トークにそのまま左右される状況が続いていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、顧客が来店してから購入を決めるまでの流れを、対話型のシナリオとして組み直しました。
公開できる成果の数値は本ページでは扱っていませんが、本部が描いた販促の流れを、店頭の会話として練習できる状態になりました。
顧客が商品を手に取って確かめる時間が挟まる点は、車の商談と重なります。
通信キャリア系店舗
通信分野の店舗運営企業では、接客の技能とコンプライアンスの両方を、短く詰めた育成期間の中で身につけてもらう必要がありました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、店頭での受け答えと守るべき手順の確かめ方を、一本のシナリオにまとめました。
その結果、店頭に立つ前に手順を確かめる機会が、以前より短い間隔で巡ってくるようになりました(出典:導入企業へのヒアリング)。到達した数字の提示は、ここでは省いています。
相手が端末や書面に目を落としている時間が挟まる点で、車の商談に近い場面と言えます。