支援営業で呼ばれた一回目、何から聞いていますか
支援営業という呼び方は、顧客の課題解決を支える進め方を指すこともあり、他部門の商談に加わる役割を指すこともあります。共通するのは、呼ばれてから会話に入るという点にあります。すでに話が進んだ席に加わる一回目を、最初から始める商談と同じつもりで迎えていないでしょうか。
支援営業の一回目は、なぜ噛み合わないのか
前の段の会話を聞いていません
呼ばれて加わるとき、相手と依頼元のあいだでは、すでに何度かやり取りが済んでいます。どこまで話が進み、何が保留になっているのか。その経緯を知っているのは、呼んだ側と相手の二人です。加わった側は、その場で初めて状況を聞くことになります。ここで起きやすいのは、相手にもう一度説明させてしまうことです。相手からすれば、同じ話を二度目にすることになります。二度目の説明は短くなりがちで、最初に話したときの迷いや条件は落ちていきます。落ちた部分こそ、加わった側が本当に知りたかったところなのです。呼んだ側に落ち度があるわけでもありません。依頼元も自分の案件を進めている最中ですから、経緯をすべて書き起こして渡す時間は、たいてい残っていません。
最初から始める商談とは別です
営業の練習として思い浮かぶのは、初対面から始める商談でしょう。名乗り、用件を伝え、相手の状況を聞くという順番があります。ところが加わった一回目には、その順番の前半がありません。前半が済んだ状態から始まる会話を練習した覚えのある担当者は、そう多くないと言えます。
加わった一回目に、何を用意しておけるか
先に確かめる相手を、顧客ではなく呼んだ側にすると、相手に二度説明させる場面が減ります。何が決まり、何が保留かの二点に絞れば、依頼元の手もそれほど止めません。席に着く前の短いやり取りで済むため、相手の前で経緯をたどり直さずに入れるのです。
加わった理由を長く説明すると、相手の時間がまた減ります。この先どこを一緒に見るのかを一言に収めておけば、相手は次に何を話せばよいかが分かります。自分がどこから引き受けるのかが伝われば、相手は前の段をなぞり直さずに、続きから話し始められるのです。
では、その一往復はどこで試せるのでしょうか。初対面から始める練習の場は用意しやすい一方で、途中から始まる場面は、相手役に前提を持たせないと成立しません。途中から加わる場面を練習の単位として設定できるかどうかが、ここでの見方になります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
途中から始まる会話を、そのまま試せます
前提を持った相手役
UMU AIロープレでは、相手役にどこまで話が済んでいるかを持たせた状態から、会話を始められます。台本のないやり取りが返るため、二度目の説明を求めない聞き方をその場で試せます。相手の答え方も毎回変わるので、同じ場面を何度でも新しく試せるようになります。呼ばれた直後の数分を、本番の前に一度通せるのです。
加わる場面ごとに、練習の単位を作れます
場面の設定
UMU AIロープレでは、練習したい場面を自分たちで設定できます。どの段階から加わるのか、相手が何を保留しているのかを設定に書き込めば、加わった一回目そのものが練習の単位になります。依頼元に先に確かめる流れも、同じ場面に含められます。設定を分けておけば、加わり方の違いごとに練習を用意できます。
一往復のどこが足りないか、すぐ分かります
直後のフィードバック
練習を終えた直後に、項目ごとの評価を確認できます。相手に二度説明させていないか、この先の一手を一言で言えていたか。気になった箇所だけを選んで、もう一度通すこともできます。UMU AIロープレが担うのは反復練習と評価の目線をそろえる部分で、案件をどう進めるかの判断は、引き続き人の役割です。
標準を現場に行き渡らせた組織の例
バイオ医薬品・ワクチン領域
ワクチンを扱うバイオ医薬品の企業では、営業のチームを新たに立ち上げた直後で、加わった担当者の多くに実践の場数がありませんでした。もとからある代理店中心の体制と並べて、立場の異なる二つの組織を同時に育てる必要に迫られていました。
そこでUMU AIロープレを活用し、本部がまとめた標準を、所属の違う担当者それぞれの手元まで運ぶ形に変えました。受け取る側には、自分のやり取りに沿った指摘が個別に返るので、全員に同じ汎用コメントが返るわけではありません。
その結果、新任の担当者が一人で任せられる状態になるまでの期間が短くなりました(出典:導入企業へのヒアリング)。標準を配って終わりにせず、一人ひとりの練習として渡したことが、この変化につながっています。
ここで参考になるのは、渡す側と話す側が分かれていても標準は届くという点です。途中から加わる一回目にも、同じことが言えます。
がん・免疫領域の製薬大手
糖尿病・免疫・がんの領域を担う製薬分野のグローバル大手企業では、担当者ごとの意図を持った練習とフィードバックに、研修部門や講師が十分な時間を割きにくくなっていました。人が評価する形では、採点のものさしもそろいにくい状態でした。
そこでUMU AIロープレを活用し、紹介資料の内容を口に出して伝える練習を、回数を確保できる形に組み替えました。標準化された練習を数多く重ねられるため、講師が全員に付き添えない規模でも練習の場が保てます。
その結果、練習を重ねた担当者ほど評価の結果も伸びているという関係が確かめられています(出典:導入企業へのヒアリング)。一人ずつ時間を割く形をとらなくても、練習と結果の間にこの関係があることは示されたのです。
渡された資料をそのまま読み上げるだけでは伝わらないという点は、加わった一回目に何を言うかを考えるときにも重なります。