中小企業の営業支援を選ぶ時間は、どこから出ているのか
中小企業の営業支援を探し始めて、資料を集めたところで止まっているケースがあります。比較表を作りかけたまま月末になり、良さそうだと感じた施策も、試すところまで手が回りません。支援策を選ぶ人と商談へ出る人が同じであることは、中小企業では珍しくないと言えます。調べていた時間は、そのまま商談に使えたはずの時間から出ているのです。
比較表が途中のまま月末になるのはなぜか
選ぶ作業も営業の時間を使う
支援策を探し始めると、まず資料が集まります。サービスの紹介、機能の一覧、導入までの流れ。目を通すほどに確かめたい点が増えていきます。そうしているうちに比較表は途中で止まり、月末の数字を追う時期に入ります。良さそうだと感じた施策があっても、試すところまで手が回らないまま、翌月へ持ち越されることになります。ここで見落とされやすいのが、その作業に使った時間の出どころです。規模の大きな組織なら、支援策を選ぶ担当と、商談へ出る担当は別に置かれます。中小企業では、その両方を同じ人が担うことが少なくありません。どれが自社に合うかを調べていた時間は、顧客と話すために使えたはずの時間から引かれています。検討を細かく進めるほど、営業に向けられる時間は短くなるのです。
専任者がいる前提で書かれた情報
情報の作られ方にも理由があります。支援策の説明は、選ぶことを専任で担う人がいる前提で組み立てられています。比べる観点は多く、進め方の手順も細かく示され、時間をかけるほど良い判断にたどり着ける形です。時間をかけられないほうが困っている、という条件は、その想定に入っていないのです。中小企業の営業支援を探す担当者は、読み終える前に次の商談が始まります。
支援を見比べるときの手がかり
説明を読むときは、内容の良し悪しより先に、それが誰に向けて書かれているかを見分けられます。専任の担当者がじっくり読む前提の資料は、判断材料が多いぶん、読み切るまでに日数がかかるのです。中小企業の営業支援では、想定されている読み手が誰かによって、読み切れるかどうかが変わります。なお、公的な制度がどこまで当てはまるかについては、本文で踏み込んでいません。
検討に使った時間は、どこかの予算から出ているわけではありません。商談に使えたはずの時間から出ているのです。候補を一つ増やすたびに、資料を読む時間と、社内で話し合う時間も増えます。増える分を時間として数えておくと、候補をどこまで広げるかの見当がつきます。営業と兼ねている担当者ほど、この数え方が判断の助けになります。
もう一つ加えられる基準が、試すまでにかかる手数です。どれだけ内容が良くても、始めるまでに人手と日数がかかるものは、担当が兼務している環境では動きません。逆に、少ない手数で一度試せるのであれば、合うかどうかの見極めは使ってみたあとに回せるのです。そこで、練習の場を用意するツールが、その手数をどこまで下げられるのかという問いが出てきます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
設定を人に頼まずに始められます
業務側で組める練習シーン
UMU AIロープレでは、練習の相手となるAIの設定を、業務の担当者が自分で組み立てられます。顧客の立場や話し方、出してほしい反論を、画面上で選んで組み合わせる形になります。専門の技術知識やIT部門への依頼が要らないため、着手から最初の一本ができるまでに、他部署の予定を挟まずに済みます。読むだけで進んでいた検討が、その日のうちに手を動かす段階へ移るのです。
相手の予定を押さえずに練習できます
手元の端末からの単独練習
練習の相手はAIが務めるため、同僚や上司の時間を確保する必要がありません。移動の合間や訪問先での待ち時間に、手元の端末から一人で始められます。日程を合わせる連絡や、会議室を押さえる手間が省けるぶん、営業の予定を崩さずに練習を挟み込めます。メンバーの育成も見ている担当者にとっては、自分が同席しなくても練習が進む点が効いてくるのです。
一度の練習でも判断材料が残ります
その場で示される改善点
対話が終わると、AIがどの場面で何を直せばよいかを個別に示します。全員に同じ講評を返すのではなく、その人の受け答えに沿った内容です。支援策を選ぶ立場から見ても、合うかどうかを見極める材料が一回目から手元に残ることになります。AIが引き受ける範囲も、はっきりしています。練習の相手役と、採点のばらつきを抑える部分までです。何を目標に置き、どう声をかけるかは、これまでどおり人が決めます。使ってみたあとで見極められるなら、選ぶ作業に注ぐ時間は短くて済むのです。
すでに取り組んでいる組織の例
医薬品業界の国内大手企業
医薬品業界の国内大手企業では、新しくチームを任された担当者が、自分の商談を持ちながらメンバーの育成にも当たっていました。研修で学んだコーチングの型を、部下との面談で無理なく使えるようになるまでには時間を要していました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、コーチングの型を3種類の対話シナリオに分け、AIを相手に何度も声に出して練習できる形にしました。
この企業の営業組織は中小企業とは人数の桁が違うため、数字での成果は取り上げません。参考になるのは、相手役を人に頼まずに始められる形にしたことで、商談と育成を兼ねる立場でも練習に入れた点です。
通信業界の店舗チェーン
通信業界の店舗チェーンでは、店舗運営でのコンプライアンスに関わる問題が起きており、販売のスキルとあわせて規則の理解を高めることも求められていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、接客のスキルと規則の内容を一つの対話シナリオにまとめた練習を取り入れました。
規模の面でやはり中小企業とは重なりませんが、二つの内容を別々に組み立てず一本の練習にまとめ、始めるまでの手数を減らした点は、担当が兼務の環境でも参考にできます。到達した数値の紹介は省いています。