なぜ種類を足しても商談は軽くならないのか
区分は製品の境界に沿う
営業支援ツールの種類を紹介する一覧は、顧客の情報を残すもの、資料を渡すもの、案件の進み方を見るもの、といった区分で並びます。この区分は、それぞれの製品がどこまでを担うかという境界に沿ってできています。作り手の側から見れば、無理のない分け方と言えます。ところが、営業マネージャーが日々見ている仕事は、その境界どおりには区切られていません。一件の商談は、相手の状況を確かめ、渡す資料を選び、実際に話し、次に何をするかを決める、という流れで進みます。たとえば、ある担当者が長く付き合いのある顧客を訪ねた場面を思い出してみてください。手元の記録は開けていて、資料もそろっていました。それでも、相手が口にした条件に対してその場で言葉を返せず、確認して折り返すと伝えて席を立ちました。持ち帰った内容は記録に残り、次の訪問の予定も入ります。区分の線と、仕事の切れ目が一致していないため、一覧から読み取れるのは「どこが埋まっていないか」までなのです。
報告は滞りなく上がります
このずれは、どこにも異常として現れません。訪問の件数も、渡した資料も、案件の進み方も、それぞれの記録には残ります。営業マネージャーの手元にも、報告は滞りなく上がってきます。そのため目に付くのは埋まっていない欄だけで、埋まっている欄の中で何が起きているかは、記録の形になっていません。
種類ではなく、場面で見分ける
区分そのものを疑う必要はありません。製品の境界に沿って分かれるのは、作り手の側の事情として自然なことです。確かめておきたいのは、その線を自社の判断にそのまま持ち込んでいないか、という点にあります。区分の名前で足りない欄を探し始めると、探しているものが欄の穴になります。自社の商談で担当者が困っているのは、その穴と同じ場所でしょうか。
一件の商談を、誰が、いつ、何をする場面かで分けてみてください。区分では一つの欄にまとめられていた部分が、複数の場面に分かれます。相手の反応に合わせて言葉を選ぶ場面は、その中のどこにあたるでしょうか。
比べる軸は、種類をどれだけ網羅しているかではありません。自社の商談を場面に分けたとき、どの場面が手つかずのまま残っているか、です。残っている場面が話す場面に集まっているなら、そこを軽くする道具には何を任せられるのでしょうか。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
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手つかずの場面から練習を組めます
業種別テンプレートの取り込み
UMU AIロープレを活用することで、手つかずだった場面を練習の形にできます。業種別のテンプレートを取り込んで土台にし、自社の商談で実際に起きた条件のやり取りを足していきます。ゼロから作り起こす必要がないため、場面を特定してから練習を用意するまでの日数が短くなります。
場面ごとに相手の出方が変わります
表情のあるAI顧客
AIが顧客役を担い、表情や間の取り方まで相手の反応として返します。条件を持ち出された場面では、こちらの返し方によって相手の出方が変わります。同じ場面を何度でも試せるため、担当者は言葉を選び直しながら、その場で返す進め方を確かめられるのです。
残っている場面をデータで確かめられます
チームの練習データの一覧
営業マネージャーは、どの場面が何回練習されたか、点数がどこで止まっているかを一覧で確かめられます。手つかずの場面が残っていれば、記録の側から見つかります。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一までです。目標の置き方や動機づけは、引き続きマネージャーの役割と言えます。
場面を切り分けて取り入れた企業があります
製薬・皮膚科領域
業種は異なりますが、コンシューマーヘルスケアと皮膚科の領域を担当する製薬分野のグローバル大手企業では、主力製品ラインの市場シェアが少しずつ侵食されていました。原因は製品の側にあると見られていましたが、実際に手つかずだったのは、医師の前で資料の内容を自分の言葉で説明する場面でした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、実際の対話の流れの中で、資料の内容を声に出して組み立てる練習を重ねました。
その結果、資料を読む場面と、相手に向けて話す場面が、別のものとして扱われるようになりました(出典:導入企業へのヒアリング)。詰まっている場所を製品の側だと見ていたことが、練習の置き場所を変えるきっかけになったのです。
バイオ医薬品・営業800名
こちらも業種は異なりますが、ワクチンを主力とするバイオ医薬品企業では、育成にかける費用の見方が変わりつつありました。決められた受講の時間を満たせているかという見方から、業績に直結する能力が育っているかという見方へ移っていたのです(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、訪問の場面ごとにどこまで到達できたかを確かめられる練習を、販売代理店と社内営業を合わせた800名に用意しました。
その結果、新任営業が独り立ちするまでの期間は60日から30日に短縮され、新任営業に対する顧客満足度もフォローアップ調査で23.5%向上しました(出典:導入企業へのヒアリング)。見る対象を受講の記録から場面ごとの到達へ移したことが、顧客の側から見える変化として表れたと言えます。