医療機器商社の営業が、相手ごとの説明でつまずく理由
医療機器商社の営業では、メーカーから届いた製品情報を社内で共有するところまでは、研修の仕組みが回っています。ところが同じ機器でも、診療科の医師、機器を実際に扱う臨床工学技士、購買部門の担当者では、聞きたいことも判断の軸も違います。情報を共有しただけでは、相手に合わせて言い換える練習にはならないのです。
間に立つ立場ならではの難しさ
メーカーの営業と何が違うのか
医療機器商社の営業は、機器をつくる側ではなく、つくる側と使う側の間に立ちます。製品の仕様や使い方の情報はメーカーから届き、それを社内で共有するところまでは、多くの組織で仕組みが整っています。仕事の中心になるのはその先で、届いた情報を目の前の相手に合わせて組み替えて話す部分だと言えます。同じ機器でも、医師は臨床での使いどころを、機器を扱う現場のスタッフは日々の操作のしやすさを、購買や事務の担当者は院内の手続きや保守の見通しを気にします。聞きたいことも判断の軸も違うため、一通りの説明を繰り返すだけでは話がかみ合いません。ただ、この感覚をチーム全体で同じ水準にそろえようとすると、別の問題が見えてくるのです。
言い換えは研修の外にあります
研修責任者の目から見ると、回っている部分と回っていない部分ははっきり分かれます。新しい機器が入るたびに勉強会を開き、資料を配り、理解度を確かめるところまでは進みます。回らないのは、その情報を相手に合わせて言い換えて話す練習と、その出来を確かめる工程になります。前者は教材があれば形になりますが、後者は相手役と時間を用意しなければ成り立ちません。難しいのは、この二つを日常の業務量の中でどう確保するかという点なのです。
医療機器商社の営業研修に残る課題
メーカーから届いた資料は、勉強会と配布で社内に行き渡ります。ただ、同じ内容でも、診療科の医師に話すときと機器を扱う現場のスタッフに話すときでは、切り出す順番も言葉づかいも変わります。読み込みだけでは、その組み替えを試す場がないままになります。
そのため、相手に合わせて話せているかを確かめる手立ては、同行と模擬訪問にほぼ限られます。研修を担う人数の範囲でしか予定を組めず、確認の回数を増やせません。誰がどこまで話せるのかは、担当者の印象として残るにとどまってしまうのです。
だからこそ、確認が滞ると、担当者が単独で現場に出るまでの期間がそのまま延びます。新しい機器の取り扱いが始まる時期には確認の依頼が重なり、順番待ちはさらに長くなります。事業の予定と育成の予定が、少しずつずれていくのです。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
相手ごとに、説明の組み立てを試せます
相手ごとに設定できるAI顧客役
診療科の医師、機器を扱う現場のスタッフ、購買部門の担当者というように、立場も関心も異なる相手をAIの顧客役として設定できます。同じ機器の話でも、どこから切り出し、何を先に確かめるかを相手ごとに変えて試せます。現場に出る前に、組み立ての違いを自分の言葉で確認できるのです。
出来の確認を、その場で残せます
練習直後に出る構造化された評価
練習が終わると、対話のプロセスごとに評価と改善点がまとまった形で出ます。同行や模擬訪問の予定を待たずに、どのプロセスで説明が足りなかったのかを記録として残せます。研修責任者は、担当者ごとの状況を同じ基準で見比べられるようになります。
順番を待たずに、練習を始められます
同時に進められる全員分の練習
AIが練習相手を担うため、相手の予定に合わせる必要がありません。同じ時間に全員が別々のシナリオへ取り組めるので、順番待ちで現場に出る時期がずれずに済むようになります。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一という部分で、目標設定や動機づけは引き続き研修責任者やマネージャーの役割です。
相手別の練習を整えた組織
体外診断・研修担当5名
体外診断分野のグローバル大手企業では、研修担当5名が営業1,500名を支え、能力認定は人が相手役を務める模擬訪問のため、四半期に1回にとどまっていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、5つの訪問プロセスに沿った模擬対話で、認定の一部を置き換えました。
その結果、認定は準備ができたときに受けられる形へ変わり、認定通過者の実訪問における成約率は22.4%向上しました(出典:導入企業へのヒアリング)。
呼吸器領域を担う製薬企業
呼吸器領域を担うグローバル大手製薬企業では、毎月の製品知識研修は整っていた一方、薬剤部門の責任者と診療科の責任者では話すべき内容が異なり、顧客タイプ別の練習が不足していました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、顧客タイプごとに専用のAIを設定しました。
営業担当者は現場に出る前に、相手ごとの対話を十分に練習できるようになりました。