ロープレの設定例を増やしても、商談が前に進まない理由
ロープレの設定例を探すと、相手の役職や業種、性格や知識の量から埋め始める形が多く見つかります。そこは手元の資料からでも書ける部分です。しかし商談で会話が止まるのは、相手がその場で決められないことを、その場で決めてもらおうとしている場面にあるのです。
設定を細かくしても、なぜ会話が止まるのか
役職と性格だけでは差が出ない
設定例を見て最初に埋めたくなるのは、相手の役職、業種、性格、知識の量です。ここは手元の資料からでも書き起こせるため、項目としてはすぐに埋まります。ところが、商談で会話が止まるのは、もう少し手前の場面になります。受講者が導入の時期を詰めようとしたときに、相手が持ち帰って社内で相談するしかない話を、その場で決めてもらおうとしてしまい、やり取りはそこで動かなくなります。逆に、相手がその場で決められる範囲を外したまま話を進めると、会話は和やかに終わっても、次に何をするかは何も決まりません。設定に相手の知識や性格しか書かれていない場合、この差は練習に現れにくいのです。
同じ役職でも進め方は変わる
同じ役職を相手役に設定した二つの練習を、決められる範囲だけ変えて並べてみると、決められる相手には、その場で判断できる材料を渡す進め方が向きます。決められない相手には、社内で相談してもらうために何を持ち帰ってもらうかを確かめて終える形が要ります。同じ設定例から、進め方の違う二つの練習が作れると言えます。
設定の項目は三つに絞れます
相手の立場は、役職名だけでは足りません。誰に報告する立場か、何をもって社内を説得する立場か。ここまで書くと、受講者は相手の後ろにいる人を想像しながら練習できます。ただし、何を売るのか、いくらの話なのか、決裁がどこまで上がるのかは、商材によって変わります。ここから先は、自社の商材に合わせて埋める部分なのです。
そのうえで、この人がその場で決められること、決められないことを一行だけ足してみてください。値引きの可否でも、試験導入の可否でも構いません。どちらかに「持ち帰り」と書いてあるだけで、受講者はその場で何を確かめて終えるかを考え始めます。
ロープレの設定例を比べるとき、設定できる項目の多さは判断の材料になりにくいものです。相手の立場や性格を細かく設定できても、決裁の範囲が書けなければ、止まりやすい箇所は練習に現れません。項目の数ではなく、相手がその場で決められる範囲を一行で書き込めるかどうかを、実際の設定画面で確かめられます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
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設定した場面は、その日から練習に回せます
ノーコードのシナリオ設定
UMU AIロープレを活用することで、相手の立場や背景、想定される反論を管理画面から設定できます。業界別のテンプレートを取り込み、自社の商材に合わせて書き換える形も選べます。設定を終えた場面は、その日のうちに受講者が練習できる状態になります。集合研修の日程を待たずに、書いた内容をそのまま練習に使えるのです。
相手の決裁の範囲まで、設定に書き込めます
相手役の立場と決裁範囲の設定
相手役の役職や性格に加えて、その人がどこまで決められるかも、背景として書き分けられます。同じ部長という設定でも、値引きを判断できる相手と、社内に持ち帰るしかない相手を別々に用意できます。受講者は、決められない相手に何を確かめて終えるかを、繰り返し試せるようになるのです。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一という部分で、目標の置き方や動機づけは、引き続き育成担当者の役割です。
評価の観点も、自社の基準で決められます
自社の営業プロセスに沿う評価設計
UMU AIロープレでは、自社で定めた商談のプロセスと、その段階ごとの評価の重みを設定できます。相手が決められない場面で何を確かめられたかを、評価の観点として置くこともできます。設定した内容は管理画面で見える形になるため、練習の場面が自社の商談とどこまで重なっているかを、育成担当者が自分で確かめられるのです。
設定を作る側から見直した企業があります
体外診断分野の大手企業
体外診断の分野でグローバルに事業を展開する大手企業では、能力の認定を対面のロールプレイで行っており、研修担当者は相手役と採点にほとんどの時間を使っていました。新しい場面を設計する立場にいながら、設計に充てる時間が残らない状態でした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、社内で定めた商談プロセスに沿った対話と採点を、受講者が任意のタイミングで受けられる形に切り替えました。
その結果、研修担当者の業務の重点は、機械的なロールプレイの相手役から、判断が難しいケースへのコーチングと複雑なシナリオ設計へ移りました(出典:導入企業へのヒアリング)。設定を考える立場の人が、設定を考える時間を取り戻したのです。
日本大手の生命保険会社
日本大手の生命保険会社では、顧客開拓・アプローチ・提案という3段階の営業プロセスを自社で体系化していました。ただ、そのどの場面を練習にするかは、全国に分散する営業職員へ同じ基準で示せていませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、自社のプロセスの要所を、反復練習できる場面として書き起こしました。設定の中身は新しく考えたものではなく、すでに社内にあったプロセスの記述から起こしています。
その結果、担当者は「営業職員が自信をもってお客さまへ説明できるよう、人材育成を強化していく」という言葉で今後の方針を語っています(出典:導入企業へのヒアリング)。業種は異なりますが、練習の場面を自社の既存のプロセスから起こすという順序は、そのまま参考にできます。