コールセンターのOJT研修、限られた時間に何を残すか
コールセンターのOJT研修では、先輩の隣で実際の応対から学ぶ時間が中心になります。その時間そのものは増やせません。だからこそ、限られた時間に何を残し、何を前の段階へ移すのかという判断が問われるのです。
OJTの時間に残すもの、前に移すもの
OJTの時間でしか得られない経験
コールセンターのOJT研修で代えがきかないのは、実際の顧客との通話に同席し、その場で指導を受ける時間です。相手の声色の変化にどう応じるか、保留をどこで入れるか、こうした判断は通話が進むなかでしか確かめられません。マニュアルを読み込んでも、目の前の相手に合わせた応じ方まで決めておくことは難しいと言えます。先輩が横で聞き、直後に指摘を返すからこそ、新人は自分の応対のどこがずれていたのかを具体的につかめます。
前の段階に移せる知識と練習
一方で、商品知識の習得、システムの操作手順の確認、応対の型の練習は、実際の通話の場でなくても進められます。これらをOJTの時間で消化すると、応対と指導に充てられる時間が細くなります。つまりOJTをなくすのではなく、その時間に何を残すかを決めるのです。先に知識を身につけ、判断の練習まで済ませておけば、OJTの時間を、応対そのものと、その場でしか渡せない指導に向けられます。
OJTの前に片づかない3つの課題
応対の勘どころを日々つかんでいるのは、現場で新人を教えている担当者です。ただ、それを学習できる順序に並べ替えるには設計の知見が要り、研修部門に制作の順番が回ってくるまで手をつけられません。知識は教える人の手元にとどまったままなのです。
新人が疑問を持つのは、たいてい先輩が別の通話に入っている最中です。マニュアルは標準的な流れしか扱っておらず、込み入った問い合わせへの応じ方はそこから読み取れません。質問を書き留めても、答えが返るころには場面の記憶が薄れていると言えます。
誰がどの内容を理解できていないかは、OJTに入ってから通話のなかで判明することがほとんどです。研修の完了記録だけでは理解の度合いまで分からないため、指導する側は毎回その場で当たりをつけながら進めることになります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
先輩を待たずに解ける疑問
手が空くのを待たない質問
コースを用意しても、学びながら生じる疑問までは消えません。先輩が別の応対に入っている間、新人には確かめる相手がいないからです。UMU AGLのAIは、トレーナー、チューター、コーチの役割を兼ね、講義では説明を、質問には回答を、練習にはその場の助言を返すのです。標準的な流れから外れた問い合わせについても、コースの内容に沿って説明を重ねられます。疑問を抱えたまま次の通話に入る状況を減らしやすいと言えます。
OJTに入る前に、どこを詰めておくか
学習の記録から見える理解の偏り
最後に残るのは、OJTに入る前にどこを詰めておくかの見極めです。UMU AGLは、受講者が学習のなかでどの内容につまずいたかを記録し、チーム単位の理解の偏りとして示します。全員に同じ手順を最初からなぞらせるのではなく、理解の浅い内容に絞って確認できるのです。ただし、実際の顧客応対に同席して指導すること、その場の判断を評価することは現場の担当者にしかできません。UMU AGLは、OJT、実技評価、資格の確認を代替するものではありません。
新人の育成と管理職の学びに共通する進め方
新人オペレーターの育成
応対マニュアルや商品資料をUMU AGLでコース化すれば、新人は解説を読み、設問に答え、想定した状況のなかで判断を試しながら学べます。先輩が同じ内容を繰り返し説明する手間も軽くなるのです。
どこまで理解が進み、どの内容で手が止まったかを、学習の記録から確認できます。実際の応対力そのものを示す情報としては扱えません。
現場リーダーの確認
指導の手順や品質確認の観点を書き出した社内資料も、UMU AGLで同じようにコースへ組み替えられます。現場リーダーは、指導の考え方を同じ形で確かめたうえで、新人の学習状況に向き合えると言えます。
チームごとの理解の偏りを、学習の記録から把握できます。ただし、指導の成果や業績を裏づける情報として扱うことはできません。