コンプライアンス社内研修、全社一律の配信から部門の設問へ
コンプライアンス社内研修は、全社で同じ内容を配る形になりやすいものです。ところが、判断に迷うのは、取引先とのやり取りや部下への指示など、部門ごとに違う状況の中です。共通の解説と、目の前の業務との間に開きが残るのです。
共通で押さえる内容と、部門ごとに差し替える設問
全社で共通して押さえる内容
先に決めたいのは、どこまでを全社共通にするかという点です。社内規程の考え方、相談や確認の窓口、報告の進め方といった、部門が変わっても変わらない部分は共通で扱います。ここを部門ごとに書き分けると、説明の食い違いが生まれ、どこに相談すればよいのかも分かりにくくなるのです。全社に向けて配る内容は、この範囲にとどめます。共通の土台を一本にそろえたうえで、その先を分けるという順序になります。
部門ごとに差し替える設問
次に決めるのは、どの部分を部門ごとに入れ替えるかという点です。同じ規程を扱っていても、受講者が実際に直面する状況は部門によって異なります。差し替えるのは解説そのものではなく、受講者に判断を求める設問と、その前提になる状況の設定だと言えます。状況の設定が変われば、規程のどこを読み直すべきかも変わります。研修の設計は、共通の内容と部門別の設問という二層で考えると整理しやすくなります。
全社共通の内容だけで足りるのか
配布される解説は、どの部門にも当てはまる標準的な内容で組み立てられます。ところが、実際に判断が分かれるのは、取引先からの依頼の受け方や見積もりの扱いなど、部門ごとに事情の違う状況であり、標準的な解説だけでは自分の業務に引きつけて考える手がかりが足りません。
自部門でどんな相談が起きやすいかを知っているのは、現場で業務を担う側です。ところが、その内容を研修コースの形に組み立てる手立てがなく、依頼から公開までの間、研修部門の制作スケジュールを待つことになります。その間、配られる内容は全社共通のままにとどまるのです。
動画や配布資料は一方向に流れるため、受講者が自分の業務に置き換えて考え、対応を言葉にする機会は多くありません。受講を終えた記録は残りますが、それは内容を自分の仕事で扱えることとは別です。研修の中に、理解を確かめる場面が置かれていないと言えます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
読む時間から、対応を選ぶ時間へ
状況を設定した設問での確認
設問の材料がそろっても、解説を読む時間が続けば、自分ならどうするかを考える機会は生まれません。UMU AGLは、ナレッジカード、インタラクティブクイズ、状況を設定したケースシミュレーションを、コースの適切なタイミングに配置します。受講者は要点を自分の言葉で言い直し、自部門で起きる状況にどう対応するかを選び、その場でフィードバックを受けながら学習を進めるのです。設問は部門ごとに差し替えられます。読む時間が、対応を選ぶ時間に変わります。
部門ごとに異なる疑問への回答
つまずいた箇所での質疑応答
設問に答える中では、この手順は自部門のどの業務に当てはまるか、判断に迷ったとき誰に相談するのかといった疑問が出てきます。UMU AGLでは、AIが講義のときはトレーナー、質疑応答のときはチューター、練習のときはコーチの役割を担い、受講者の理解度に合わせて説明します。受講者は解説の途中でも質問でき、回答を受けた後は元の説明に戻れるのです。共通の内容を配り、部門の状況で判断を求め、その場の疑問に答えるところまでが、ひと続きになると言えます。
社内で定めた手順を扱う、他部門の研修
セールスイネーブルメント
取引先との契約や見積もりについて社内で定めた手順をインタラクティブなコースに変換し、営業担当者が実際の商談を想定した設問に答えながら、確認が必要になる条件と相談先を確かめられるようにします。
研修を担当する側は、学習ポイントごとの習得状況を確認できます。これは理解の程度を示す情報であり、人事評価の材料として扱うものではありません。
管理職研修
部下からの相談や業務の割り振りについて社内で定めた手順をインタラクティブなコースに変換し、管理職が自部門で起きやすい状況の設問に答えながら、自分で対応できる範囲を確かめられるようにします。
どの設問で判断が分かれやすいのかを学習アクティビティの記録から確認し、次の集合研修で先に扱う内容を絞り込めます。