企業研修のAIチューター、問いが先に出る形へ
AIチューターを企業研修に取り入れる検討では、受講者がいつでも聞ける相手を持てる点に関心が集まります。ただ、何を聞けばよいかが受講者自身にまだ見えていない段階では、その相手が呼ばれることはほとんどないのです。
AIチューターと組み合わせる、問いの側の設計
聞ける相手が役に立つ段階
AIチューターの利点として、疑問が浮かんだその時に答えが返ってくることが挙げられます。これは実際そのとおりで、否定すべき点ではありません。ただ、この利点が働くのは、自分がどこで分からなくなっているかを受講者がつかんでいる段階に限られるのです。分からない箇所を自分で言葉にできるなら、その時点で問題の半分はすでに解けています。新しい内容を受け取った直後に多いのは、どこが分かっていないのかが本人にも見えていないという状態。
問いが先に立つ組み立て
そこで必要になるのは、聞ける相手に加えて、問いのほうから先に出てくる組み立てをあわせて用意することです。受け取った内容について受講者が答える番が挟まっていれば、答えてみて初めて、あいまいなまま通り過ぎた箇所が本人に見えてきます。聞ける相手が本当に力を発揮するのは、その後の段階だと言えます。企業研修での見方も、聞ける相手を置くかどうかではなく、問いが本人の側に立つところまで組み立てられるかどうかに置くほうが、実態に合います。
聞ける相手を用意しても残る3つの課題
業務プロセスをまとめた文書や製品マニュアルは、事実を正しく伝えるためにまとまっています。ただ、その内容が自社のどの業務で効いてくるのかまでは書かれておらず、受講者は読み終えても、自分の担当と照らして何を確かめればよいのかをつかめないのです。
どこでつまずくかは、受講者によって違います。すでに経験のある従業員には知っている内容が続き、基礎から必要な従業員は肝心の要点で手が止まります。それでも同じ説明を同じ順序で流している限り、研修の時間はどちらの側にも合わないままだと言えます。
録画と配布資料が中心の研修では、受講者が自分の言葉で答える機会がほとんどありません。決められた再生時間を満たせば完了の扱いになるため、途中を読み飛ばしても記録の上では差がつかず、実務で使える状態にあるかどうかは分からないままになります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
自社の業務から起こす問い
業界ごとの代表的な研修シーン
UMU AGL(AI Generated Learning)が出発点に置くのは、社内にすでにある資料です。AIが内容を読み取り、受講者が手を動かしながら進むコースの形に整えるため、コースをつくる工程と、受講者一人ひとりの学び方の両方に関わります。ここで効いてくるのが、業界ごとの代表的な研修シーンを標準で備えている点なのです。研修コースの土台を自社の業務に近いところから起こせるため、受講者が答える番も、担当業務の中から立ち上がります。
人によって違うつまずきへの応じ方
詰まった箇所ごとに変わる説明
どこが分かっていないかが人によって違う以上、返す説明も一律では合いません。受講者が解説の途中で疑問を入れると、AIはチューターとしてその場で答え、答え終わると元の解説の続きに戻ります。説明する側と問いに答える側の役割が同じコースの中で入れ替わるため、手が止まった箇所が違っても、そこから先へ進み直せるのです。返せる答えは読み込ませた社内資料の内容に沿ったものにとどまりますが、そのぶん、自社の言い方から離れた説明が返る心配は小さくなります。
答える番が挟まって初めて見える箇所
自分の言葉で答える番
残っているのは、受け取るだけで終わる学習をどう変えるかという点。ナレッジカードや、具体的な場面を示した設問。受講者が手を動かして答えるこうした学習タスクが、UMU AGL のコースでは要点ごとに差し挟まれています。答えたあとで初めて、つかめていなかった箇所が本人の側に現れるのです。企業研修でAIチューターが活きるかどうかは、聞ける相手を用意しただけなのか、問いが先に出てくる形まで用意したのかという違いに表れると言えます。
問いが先に立つ形が効く2つの局面
担当に就いたばかりの時期
配属直後に渡す製品知識や職務関連の資料から、UMU AGLで、答える番を挟んだコースを組み立てられます。新入社員は読み進めながら自分の理解を言葉にし、そのつど先輩を呼ばずに確かめ直せます。
管理者の側では、どの内容で手が止まり、どの問いに答えられたのかを確認できるのです。読み取れるのは、学習の中での様子までにとどまります。
新しい内容を配るとき
新製品の資料や更新された方針を配るときも、UMU AGLで、要点ごとに答える番を挟んだコースに組み替えられます。配布の記録だけでは見えなかった理解のずれも、営業担当者自身の側に現れてくると言えます。
研修チームは、顧客と話す前の段階で、どの説明が通っていないのかを手がかりとして得られます。ここで断定できるのは、あくまで学習の中での回答までです。