定義が変わると、商談の中身も変わります
SaaS営業とは何を指すのか
SaaS営業とは、継続して利用料をいただく形の商材を扱う営業を指します。売り切りの取引と違い、契約は一度で完結せず、期間ごとに更新されます。もう一つの特徴は、役割が工程ごとに分かれていることが多い点です。見込み客に最初に接触する担当、商談を担う担当、導入後の利用を支える担当というように、一人が入口から出口まで通しで受け持つ体制とは限りません。継続する契約と、工程で分かれた役割。この2つが、SaaS営業という言葉の中身だと言えます。ここまでは、多くの育成担当の間で共有されている理解です。ただ、この2点が商談の何を変えるのかは、あまり言語化されていません。
受注は終わりではなく入口です
売り切りの取引では、納品を終えた時点でいったん役割が完了します。継続して利用料をいただく形では、実際に使われていなければ次の更新に進みません。だからこそ商談の段階で、導入後に誰がどの業務で使うのかまで確かめておく必要があります。ところが受注そのものが目標に置かれていると、この確認は後回しになりがちです。引き継いだ担当者が動き始めてから、使う人が決まっていなかったと分かることもあるのです。難しいのは、この確認を育成の設計にどう組み込むかという点です。
SaaS営業の育成設計でつまずく点
初回の接点で関心の所在を短時間で確かめる会話と、商談で相手の業務の具体を聞く会話では、求められるものが違います。それでも「SaaS営業の研修」とひとくくりにすると、全員が同じ内容を一度に受けることになってしまいます。
そのため、導入後に誰がどの業務で使うのかを商談で聞き出す会話も、練習の対象から外れがちです。相手の業務フローに踏み込む質問は、その場で組み立てる力が要ります。資料を読み込むだけでは身につきにくいのが現実です。
その結果、誰がどの工程でつまずいたのかが記録として残りません。ロールプレイングを実施しても、振り返りが「全体的によかった」で終われば、次に何を練習すべきかを育成の担当者は決められません。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
工程ごとに、練習する会話を分けられます
工程別に設定するAI顧客との対話
初回の接点、商談、導入後の確認。それぞれの場面で必要な会話を、別々の練習として組み立てられます。UMU AIロープレでは、相手の役割や関心、話せる時間の長さを工程ごとに設定できます。AIが担うのは反復練習と評価の標準化であり、目標設定や動機づけは引き続き人の役割です。
導入後の使われ方を、商談で聞き出せます
業務の具体を引き出す質問の練習
相手の部署でどの業務に使うのか、最初に触るのは誰か。その場で組み立てる質問を、事前に何度も試せます。AI顧客は説明の質に応じて反応が変わるため、質問が浅ければ話は具体化せず、踏み込めば業務の事情が返ってきます。聞き方に何が足りなかったかを、答えの出方から確かめられます。
どの工程でつまずいたか、数字で分かります
工程別に残る練習の記録
練習が終わるたびに、工程ごとのスコアと改善のポイントを確認できます。育成を設計する担当者は、チーム全体をまとめた画面で、どの工程に課題が集まっているかを見分けられます。個人の課題なのか、設計そのものの課題なのかを、感覚ではなくデータで切り分けられるのです。
工程と役割で練習を分けた企業
製薬分野のグローバル大手企業
営業担当者が全国に分散し、知識習得型の研修が中心だったため、学んだ内容を現場で使いにくい状態でした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、40以上の知識項目に対して80〜120の模擬業務シーンを設計しました。
その結果、オンライントレーニング群の業績が、オフライン研修群を上回りました(出典:導入企業へのヒアリング)。
体外診断分野の大手企業
5名の研修担当者が1,500名の営業担当者を支援しており、能力認定は四半期に1回しか実施できませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、自社で定めた5つの訪問プロセスに沿って、工程ごとに練習と評価を行える仕組みを整えました。
その結果、能力認定は随時実施できるようになり、認定通過者の実訪問における成約率は22.4%向上しました(出典:導入企業へのヒアリング)。