シミュレーション研修づくりの出発点は全体の形
シミュレーション研修の題材は、日々の業務の中にそろっています。ところが資料づくりと同じ要領で書き始めると、たいてい途中で手が止まります。どこで選ばせ、選んだ先で何が変わるのかという形の側が、まだ決まっていないのです。
先に分岐、あとから中身という順番
選ばせる場所を先に決める設計
シミュレーション研修の中身は、説明用の資料のように上から順へ書き進めることができません。最初に決めるのは、受講者に選ばせる場所と、選んだ先で何が変わるのかという骨組みのほうです。この分岐が引かれてはじめて、それぞれの枝に何を書けばよいかが決まってくると言えます。題材が同じであっても、分岐の置き方が変われば、必要な説明も判定の基準も入れ替わります。順番を取り違えたまま進むほど、書いた分だけやり直しが増えるのです。
思いつきやすい手当ての限界
よく取られるのは、他社が公開している例を見る方法です。ただし目に入るのは出来上がった形だけで、どういう順で組んだのかまでは読み取れません。次に出てくるのが、説明用の資料を先に作り、あとから選択肢を足すという進め方。これは後ろから入れるほど筋が合わなくなり、結局は作り直しになりがちです。外部へ任せる場合も、自社の中身を伝える作業は手元に残り、扱う内容が変わるたびに同じやり取りが必要になります。
形にする段階で表に出る三つの課題
業務の中身を最もよく知っているのは、事業部門で講師役を担う人です。ただし学習設計の手順を持たないため、コースの形に起こす工程は研修部門の順番待ちに回ります。コースが動き出すころには、扱う内容のほうが変わっていることも起こるのです。
選択肢を並べた形にしても、受け取った側は進めながら疑問を持ちます。あらかじめ書いておけるのは標準的な場面までで、条件がいくつも重なる状況や、例外として扱うべき場面については、その場で答えを返す手立てがないと言えます。
分岐を組み込んでも、配り方が資料と変わらなければ、受講者は目を通すだけで完了できます。自分ならどちらを取るかを口に出す機会がないまま、記録だけが積み上がるという状態。実際の業務で同じ判断が出てきたときに引き出せるかは、本人にも周囲にも分かりません。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
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社内講師の手元から始まるコース構成
白紙から組み立てない進め方
形のほうを先に立ち上げる手立てとして、UMU AGL(AI Generated Learning)があります。手元の手順書や業務のメモをAIが読み取り、選択肢とその先の展開まで含んだコースの構成を組み上げる仕組みです。受講者一人ひとりの進み方についても、同じ仕組みの上で扱えると言えます。社内講師は白紙に向かわず、示される問いへ順に答えていくだけで済みます。残る仕事は、並んだ中身が自社の実際と合っているかを見定めることなのです。
進めなくなった受講者へのその場の説明
途中で出た疑問への答え
構成ができても、受け取った側がその通りに進めるとは限りません。選択肢の手前で前提の読み方に迷えば、そこで手が止まります。UMU AGL で作ったコースなら、読み進める途中でそのまま質問を書き込め、返ってきた答えを読んだうえで、中断したところから続きへ入れるのです。どこで確かめたいかは人によって違うため、立ち止まる場所の判断を受講者の側に預けられる点に意味があります。条件がいくつも重なる場面ほど、この差が表に出ると言えます。
受け取った側が選びながら進む形
目を通すだけにしない渡し方
最後に残るのは、組み上げた形をどう手渡すかという点です。資料や録画のまま配れば、受講者は読み流すだけで完了できます。UMU AGLは、要点をまとめたカードや選択を求める問い、場面を想定した設問をコースの中へ置くのです。受講者は読みながら答え、理解した筋道を自分の言葉で述べ直します。構成を先に組めること、途中の疑問に答えが届くこと、目を通すだけで終わらないこと。この三つがそろって、分岐のある形が崩れずに相手の手元へ渡ると言えます。
同じ組み立て方が効く二つの業務
新しい手順が入ったとき
配属先で使う作業手順や取り扱いの決まりを渡すと、UMU AGLが選択の入ったコースへ組み替えます。新しく入った社員は、判断が要る場面ごとに自分で選び、その場で届く説明を読みながら進められます。
どの選択で答えが分かれたかがコースの側に残るため、説明を足す箇所を絞れると言えます。ここで読み取れるのは、学習の中でどう選んだかというところまでです。
判断が分かれる業務
新製品の説明資料や、想定される質問をまとめた一覧からも、UMU AGLがコースを起こします。営業担当者は、相手の反応が分かれるところで応じ方を自分で選び、なぜそう選んだのかまで書き残せるのです。
どの場面で選択が割れたかが集計され、説明を書き直す先を決められます。ここで分かるのは学習の中での選び方までで、商談の成否とは別のものです。