営業研修のカリキュラムから、外す項目を決められますか
営業研修のカリキュラムは、改訂のたびに項目が増えていきます。現場からは「これも扱ってほしい」という要望が届く一方で、「これはもう要らない」という声は上がってきません。半日という枠は変わらないため、増えた分は一項目あたりの時間が短くなる形で吸収されていくのです。
なぜ、外す項目だけが決まらないのか
外す提案が出てこない
営業研修のカリキュラムを改訂する会議では、追加したい項目が次々と挙がります。新しい商材が出れば、その説明の仕方を扱ってほしいという要望が出ます。クレームが続けば、その場面を入れてほしいという話になります。どれも現場から見れば理由がはっきりしており、退ける材料もありません。一方で、この項目はもう外してよい、という提案はほとんど出ません。自分が関わった項目を自分から下ろすのは、誰にとっても気の進まない話だからです。加えて、外してよいと言い切るための根拠も見当たりません。受講後のアンケートは終わった直後の感触を表すもので、その項目が半年後の商談で使われたかどうかまでは映しません。前回の実施を振り返る場で手元にあるのは、出席の記録と満足度の点数です。どちらも、項目ごとの当たり外れを言い分ける役には立ちません。こうして、足す理由は毎回出てくるのに、外す理由だけが出てこないまま、次の改訂を迎えるのです。
半日の枠で起きること
研修を設計する側が次に向き合うのは、時間の割り当てです。項目が増えても、確保できる枠は半日のまま動きません。結果として一項目あたりの時間が短くなり、説明を一通り話したところで次に移ることになります。受講者はどの項目にも触れた状態になりますが、どれができるようになったのかは、本人にも育成を担当する側にも言えないままです。
外す判断の材料を、どこから取るか
外す判断を人の意見から取るのをやめるなら、代わりの材料が要ります。手がかりになるのは、受講者が項目ごとにどこで詰まり、どこを通れたのかという事実です。同じ枠の中でも、大半が一度で通れる項目と、何度やっても同じ箇所で止まる項目があります。この違いが見えれば、厚くする項目と、触れるにとどめる項目を、要望以外の根拠で選べます。
営業研修のカリキュラムは、枠の総量が動かない以上、改訂が足し算ではなく割り当ての変更になります。止まる箇所が集まっている項目には時間を寄せ、通過が早い項目は短く扱います。この判断のもとになるのは、項目そのものの重みづけよりも、受講者の通り方です。
そこで問いになるのは、次の改訂を迎えるまでに、その材料が集まる形で研修が動いているかという点です。項目ごとの通り方が、実施のたびに担当者の手元に集まってくるか。ここは、ツールを選ぶ段階で確かめておける部分です。なお、どの研修体系や資格制度が優れているかを、ここで評価することはしていません。項目の決め方は、所属する組織の方針によって変わります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
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詰まった項目が、練習のたびに分かります
項目別の即時レポート
UMU AIロープレでは、一回分の練習を終えるたび、どの項目で手が止まったのかを記したレポートが、その場で手元に返ります。受講者本人は次に直すところが分かり、育成を担当する側は、同じ項目で止まる人が多いのかどうかを一件ずつ開かなくても把握できます。
同じ項目で、誰が通れたのかが見えます
チーム単位の練習データ
UMU AIロープレを使うと、練習の記録が段階別と項目別に集計されます。研修を設計する側は、特定の受講者に限った課題なのか、カリキュラム全体で共通して起きていることなのかを、集計された形で確かめられます。次の改訂で厚くする項目を選ぶとき、この集計が要望以外の材料になります。
次の改訂を、要望以外の材料で決められます
シナリオの自社設定
練習の場面は、研修を担当する部門の側で作り替えられます。扱う項目を入れ替えたり、比重を変えたりする作業に、開発の順番待ちは発生しません。AIが受け持つのは、練習の相手役を務めることと、通り方を同じ物差しで集計するところまでです。集まった数字を見てどの項目を厚くするかは、研修を設計する側が決めることになります。
実施の記録が、次の材料になった例
製薬分野のグローバル大手企業
本ページの読者とは業種が異なりますが、実施した練習から次の材料が取れるかという点では重なります。製薬分野で世界的に事業を営む大手企業では、各製品ラインを担当する研修講師が3名にとどまり、営業担当者一人ひとりに時間をかけた練習とフィードバックを行うことが難しい状態でした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、標準化された高頻度の練習を担わせました。あわせて管理職に向けても、GROWモデルを組み込んだ対話シナリオを設計し、コーチングの理論をその場で試せる場を作りました。
その結果、累計の参加者は3,662名、練習回数は102,834回に達しました(出典:導入企業へのヒアリング)。この規模の記録を見ると、練習の回数と成績の間に、はっきりした正の相関が認められています。実施したこと自体が、次の設計を考える材料になったのです。
通信系店舗の全国チェーン
こちらは店舗での接客が舞台で、業種は異なります。通信系の店舗を全国展開する企業では、出店の加速に採用が続き、新人スタッフを早く現場に立たせる必要がありました。同時に、店舗運営でのコンプライアンス関連の事故も増えていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこで、店頭での接客とコンプライアンスの確認を、一本の対話シナリオの中にまとめて盛り込みました。新人が一人で店頭に立つまでに要る練習は、短くなった育成期間のうちに済ませられる形になりました。
その結果、新人が一人で店頭に立てるまでの期間は1カ月を切り、コンプライアンス研修の周期も2カ月に1度から毎月の実施に変わりました(出典:導入企業へのヒアリング)。項目を並べ足すのではなく一つの場面にまとめたことが、時間の使い方を変えたのです。