賃貸営業のテクニックより先に、相手の暮らし方を尋ねていますか
賃貸営業のテクニックは、たいてい案内している最中の話し方として語られます。どの順で見せるか、どう伝えるか。それ自体が無駄になることはありません。ただ、相手の頭のなかでは、物件と物件を並べる比較がまだ始まっていないことがあります。相手が手がかりにしているのは、いま住んでいる場所での暮らし方だからです。荷物をどこに置いているか、帰ってくる時間、家のなかで長く過ごす場所。そうした暮らし方は、こちらからは見えません。案内を始める前にその使い方を一つ聞いておくと、こちらが説明する順番のほうが変わります。
賃貸営業で、比べる土台はどこにあるのか
決めているのは相手のものさし
賃貸営業のテクニックが効くかどうかは、話し方そのものよりも、相手が何と何を見比べているかで決まります。物件を二つ並べて説明すれば、こちらは比べる材料をそろえたつもりになります。ところが相手は、二つの物件を横に並べて見ているとは限りません。いま住んでいる部屋での過ごし方が先にあって、案内された部屋はその一つ一つと照らし合わされています。設備の説明も、間取りの見せ方も、その照らし合わせのうえで受け取られるのです。では、その照らし合わせは、案内のあいだにどこまで見えているのでしょうか。
もう少し考えますで終わる理由
案内のあとに「もう少し考えます」と言われると、説明が足りなかったのかと、振り返りがちです。けれども相手の側では、比べること自体がまだ始まっていない場合があります。相手が普段どう暮らしているかを聞かないまま良し悪しを並べても、聞いた話を置く場所がありません。説明を厚くするほど、持ち帰る材料だけが増えていきます。その場で決めないという選択も、相手には当然あります。難しいのは、この土台を尋ねる場面が、これまでの練習にほとんど入っていないことです。
暮らし方を尋ねる練習が、抜けやすい理由
賃貸営業の練習として組みやすいのは、案内の順番と伝え方です。どの部屋からどう回るか、設備をどう見せるか。手順が決まっているぶん、担当者は繰り返しやすくなります。そのため練習の場では、相手に尋ねる時間がほとんど生まれません。暮らしの使い方を聞くところは、その場の判断に任されたままになってしまうのです。
暮らし方を尋ねる練習を入れても、相手役を同僚が務めるかぎり、返ってくる答えは想定の内側に収まりやすくなります。実際の内見では、聞き方が少し違うだけで、話の向かう先が変わります。だからこそ、想定から外れた答えを受けたあとの会話こそ、先に試しておきたいところと言えます。
一度暮らし方を聞けても、二件目、三件目と案内が続くうちに、説明は元の順番へ戻りやすくなります。聞いた内容をそのあとの見せ方に組み込むところまで、通しで練習する機会は多くありません。その結果、尋ねたこと自体が入り口だけで終わってしまいます。なお、尋ねる対象は住まいの使い方に限られます。それ以外の事柄を尋ねたり推し量ったりして、案内の仕方を変えることはありません。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
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尋ねるところから、何度でも始められます
暮らし方の異なるお客様役
案内の順番をなぞる前に、相手の暮らし方を尋ねる場面そのものを、練習の題材にできます。UMU AIロープレでは、荷物の多い方、家で過ごす時間の長い方など、暮らし方の異なるお客様役を用意し、同じ問いかけを相手ごとに試せます。相手が変われば返ってくる話も変わるため、一つの言い方に頼らず、尋ね方を増やしていけます。
想定から外れた答えの先も、試しておけます
答え方に応じて変わるやり取り
AIのお客様役は、決まった筋書きをなぞりません。担当者の問いかけが具体的であれば、暮らしの話は先へ進みます。問いが漠然としていれば、返事は短いままです。想定していなかった答えを受けたあと、どう聞き直すか。その続きの部分を、相手の予定を気にせず何度でもやり直せます。
聞いた話を、そのあとの説明に組み込めます
入り口から締めまでの通し練習
尋ねたところで終わらせず、聞いた内容を見せ方や説明の順番に反映するまでを、一続きの会話として練習できます。二件目の案内に移ったあとも、最初に聞いた暮らし方が話に残っているかどうかを、自分で確かめられます。ここでAIが引き受ける範囲は、練習の相手役と、そのやり取りを書き残すところまでです。聞いた暮らしの話をその後どう扱うかは、担当者が決めることです。
相手ごとに入り方を変えた例です
子ども靴を扱う小売の企業
子ども靴を扱う小売の企業では、来店したお客様のタイプによって、スタッフの入り方に差が出ていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
UMU AIロープレを活用し、迷っているお客様や急いでいるお客様など、態度の異なる相手役との対話を、練習の題材に置きました。
その結果、どのタイプの相手にも同じ題材で練習できる形が整い、教え方の違いに左右されにくくなりました(出典:導入企業へのヒアリング)。
賃貸の案内でも、相手によって最初に気にする点は変わります。相手のタイプから入り方を組み立てた点は、置き換えて考えられます。
大手の生命保険会社
大手の生命保険会社では、人を相手にした練習に踏み出しにくく、練習の回数が伸びにくい状態が続いていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
UMU AIロープレを活用し、質問による関係づくりとお客様のニーズの把握を、練習の項目としてあらためて置き直しました。
その結果、相手の予定に合わせなくても練習を始められるようになり、尋ねる練習を続けやすくなりました(出典:導入企業へのヒアリング)。
賃貸の接客でも、尋ねる形は一度で身につくものではありません。尋ねること自体を項目として置いた点が、参考になります。