営業の新人に同行しても、独り立ちが遅れる理由
先輩の商談に何度も同行させているのに、単独で訪問した途端に言葉が出てこない新人がいます。営業マネージャーとして、このギャップに心当たりのある方は少なくないはずです。原因は同行の回数ではなく、見て理解したことを自分の言葉で口に出す機会が、同行の前後に組み込まれていないことにあるのです。
なぜ同行後の単独訪問でつまずくのか
同行が見学で終わってしまう
同行の現場では、新人はメモを取る側に回ります。ここで身につくのは、商談の段取りと相場観です。ところが、実際の商談で求められるのは、想定と違う質問が飛んできたときに、自分の言葉で切り返す力です。見て理解する力と、自分から話す力は別のものです。観察を重ねても、話す力は自然には育ちにくいものです。例えば、同行では一度も自分から価格の話を切り出さなかった新人が、単独訪問の初回で値引きを求められる場面がこれにあたります。先輩がどう答えていたかは覚えていても、自分で声に出して試していなければ、その場で言葉に詰まります。マネージャーとしては「見せたはずだ」と感じますが、新人の側では一度も声に出していません。そのため、同行の回数を増やしても、単独で訪問できるまでの時間はなかなか縮まらないのです。
指導したつもりと学んだ実感
同行を何回こなしたかは記録に残りますが、そこで新人が何をつかんだかは残りません。連れて行った側は伝えたつもりの場面を覚えていても、新人の側はまったく別の場面を印象に残していることがあります。回数の記録だけでは、育成がどこまで進んだのかを判断しにくいと言えます。
独り立ちを早める練習の組み立て方
同行で伸びるのは、顧客の反応を読む感覚と、商談の流れをつかむ力です。一方、質問の投げ方や反論への切り返しは、自分が話し手になった回数に比例して伸びます。同行の前に一度話す練習を入れ、同行後に同じ場面をもう一度言葉にしてもらいます。この順番なら、見た内容が自分の言葉に変わりやすくなります。
先輩やマネージャーの空き時間を待つ間に、覚えた言い回しは薄れていきます。1週間で7割が忘れられるという指摘もあり(出典:Gartner)、間隔が空くほど同行で得た学びは残りにくくなります。
誰がどの場面で詰まり、次に何を直したのかが残っていなければ、1on1は毎回ふりだしから始まります。練習の内容と評価を、同じ基準で残せる仕組みがあるかどうかが分かれ目になります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
先輩の予定を待たずに、練習を始められます
時間と場所を選ばない反復練習
スマートフォンから回数の上限なく練習でき、移動中や訪問前の待ち時間にも同じ場面を声に出して練習できます。覚えた言い回しが薄れる前に、次の練習を入れられるのです。AIが担うのは反復練習と評価の統一までで、目標設定や動機づけはマネージャーの役割です。
指導の根拠が、練習の記録から見つかります
個人別スコアの推移データ
練習ごとのスコアと改善点が、担当者ごとに残ります。商談の5つのプロセスのうちどこで詰まっているかが分かるため、1on1では次に直す一点を具体的に伝えられます。同行の記録だけでは見えなかった変化を、数字で追えるようになります。
同行以外の練習の場を整えた企業の事例
日本市場の製薬企業
日本市場で事業を展開する製薬企業では、若手MRの育成が先輩との同行訪問に依存し、練習の機会が不足していました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、実際の訪問シーンを高い頻度で練習できる体制を整えました。
その結果、受講後7〜9カ月で医師との対話型面談の回数が約2倍に増え、自ら面談を取りに行く動きが広がりました(出典:導入企業へのヒアリング)。
体外診断分野の大手企業
体外診断分野のグローバル大手企業では、能力認定が四半期に1回で、新任担当者は最短3カ月待つ状況でした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、準備ができた時点で認定を受けられる仕組みに切り替えました。
その結果、順番待ちが解消され、認定通過者の実訪問における成約率が22.4%向上しました(出典:導入企業へのヒアリング)。