ノウハウ蓄積は、別作業か副産物か
ノウハウ蓄積が後回しになるのは、書く時間の不足だけが理由ではありません。研修や説明の準備は本業として発生する一方、書き留める作業は外側に置かれたままです。分かれ目は、準備の副産物として残せるかどうかなのです。
別作業にしないノウハウ蓄積の進め方
別作業として置かれる記録の作業
蓄積が進まない状況は、担当者の意識の差として語られることがあります。ただ、実際に起きているのは、書く作業が本業の外に置かれているという配置の問題です。書いてもその日の仕事が減るわけではありませんし、書かなくてもその日は困らないのです。だから後回しになり、時間ができたら書くという状態のまま年が変わります。置かれ方が同じであれば、誰が担当しても同じところで止まります。
本業の中に残る内容と判断
もう一つは、何を残せば蓄積と呼べるのかという点です。残す価値があるのは、扱った内容そのものよりも、どの順で説明し、どこで補足したかという判断のほうです。自部門の研修や説明の中身を用意する作業は本業の一部としてどのみち発生するため、その過程で内容と判断がそのまま形になれば、蓄積のために別の時間を確保する必要はなくなると言えます。問われているのは書く時間の捻出ではなく、蓄積を副産物として残せるかどうかです。
別作業のままでは進まない蓄積
自部門の知識を学べる形にまとめるには、学ぶ順序の組み立てと制作の時間が必要です。本業を持つ社内講師の手元にその手段はなく、研修部門の制作予定に合わせることになります。順番が回るまで、内容は個人のメモのままとどまると言えます。
用意した資料が扱えるのは、標準的な進め方までです。実際に受ける相談は条件が少しずつ違い、その場で口頭で答えれば相手は納得しますが、答えた中身は本人の記憶にとどまり、資料に書き足されないまま次の相談を迎えます。
書き残した内容が実際に読まれたのかは、置いた側からは見えません。手元に残るのは開かれた回数の記録程度で、どの説明で手が止まったかまでは表れません。次にどこへ書き足すかを決める材料がないため、書く作業はさらに後回しになるのです。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
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本業の準備から生まれるコース
別に時間を取らない組み立て
ここで手がかりになるのが、UMU AGL(AI Generated Learning)です。AIを使って社内文書をインタラクティブなコースに変換し、研修コースの作成と受講者に合わせた学習体験の両方を支援します。社内講師は白紙の画面に向かって構成を組み上げるのではなく、手順に沿って対話形式の質問に答えていくため、答えた内容がそのまま章立てと学習アクティビティになるのです。研修の準備と、内容を形に残す作業が一つになります。
その場の受け答えも、残る中身へ
条件が違う相談への応答
コースの形に整えても、受講者が実務で抱く疑問までは先回りできません。UMU AGLでは、説明のときはトレーナー、質問のときはチューター、練習のときはコーチとして、AIが受講者の状況に合わせて個別に応答します。社内講師が席にいない時間に出た質問にも、学習の途中で答えが返るのです。口頭で答えるたびに消えていた説明を、コースの中の応答として置けるようになります。
書き足す先を示す学習の記録
読み飛ばしと追加の質問
残るのは、形にした中身をどう更新し続けるかという点です。UMU AGLは、どこまで読み進めたか、どの設問でつまずいたか、どのような追加の質問が出たかを、学習ポイント単位で記録します。社内講師は、次にどこへ書き足すかをこの記録から確かめられるのです。読み取れるのは学習の状況までで、業務の成果を示すものではありません。準備の過程で形にし、質疑をコースの中に置き、記録から手を入れる先を決める流れがつながると、蓄積は本業の中で回り続けます。
副産物として残る2つの適用例
新入社員研修
配属後に読んでもらう手順書や職務関連資料を、UMU AGLがコースとして構成します。新入社員は説明を読んだうえで設問に答え、判断が要る状況では選んだ理由まで確かめます。
社内講師は、各学習アクティビティの回答の傾向を確認できます。単独で業務を任せられるかどうかの判断は、受け入れ先の上司に残ります。
セールスイネーブルメント
新製品の資料や、社内で整えた想定問答も、UMU AGLが営業担当者向けのコースになります。担当者は製品価値を自分の言葉で説明し、よく受ける質問への答え方を確かめます。
事業部門では、どの設問で回答が分かれたかを確認できます。商談の結果そのものを、この記録から測ることはできません。