ITシステムの営業で、提案が稟議に進まない理由
「デモまでは手応えがあったのに、『一度社内で確認します』と言われたきり、案件が動かない……」。ITシステムの営業では、目の前の担当者が最終決裁者とは限らず、稟議や情報システム部門のセキュリティチェックを通すのは担当者自身です。ヒアリングもデモも手順どおりに進めたはずなのに、提案が社内の検討に乗らないことはありませんか。その手前には、練習の設計に関わる理由があります。
受注を決めるのは、どの段階か
受注までにたどる3つの段階
ITシステムの営業は、大きく3つの段階を経て受注に至ります。最初のヒアリングで顧客の業務課題、現在の運用、予算の時期、社内の関係者を洗い出し、次のデモとPOC(試験導入)で、その課題に自社の製品をどう当てるかを相手の業務に沿って見せます。最後は稟議の支援で、担当者が社内で説明するための導入目的、比較の観点、費用対効果、運用体制を整理して手渡す段階になります。3つは独立しておらず、ヒアリングの深さがデモの具体性を決め、デモの具体性が稟議資料の説得力まで左右します。ただし、この3段階のうち、練習の機会が最も乏しい段階が一つあります。
受注を分けるのは初回のヒアリング
案件が止まる原因を、資料の出来や価格の見せ方に求めてしまう担当者は少なくありません。しかし提案が稟議に進まないとき、予算の時期、関係者、セキュリティ要件、導入後の成功基準といった決裁に効く材料を、初回のヒアリングで聞き切れていない場合がほとんどです。そこが浅いままではデモも汎用的になり、担当者が上長に説明する言葉まで渡せません。3つの段階のうち、このヒアリングこそ、社内で練習の機会をつくりにくい段階なのです。
実戦に近い練習が積めない理由
社内でロープレをしても、相手役は同じ製品を売る同僚です。現場定着を気にする事業部門と、権限管理を気にする情報システム部門、その温度差までは演じ分けられません。そのため、想定内の質問にしか答えられないまま商談に出てしまいます。
相手役を頼めるのは、案件を抱えたマネージャーか先輩です。四半期の締めや訪問が重なると、練習の予定は真っ先に後ろへ回されます。そのため、新しい製品の説明を声に出して試す機会は、月に数回あればよい方です。
練習後にもらえる言葉は、「もう少し具体的に」「押しが弱い」といった感想にとどまります。どの質問を飛ばしたのか、どの段階で相手の関心が離れたのかは、本人にも分からないのです。だからこそ次の練習でも同じ進め方をなぞり、同じ場面でつまずいてしまいます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
事業部門と情シス、両方の反応を試せます
立場ごとに切り替わるAI顧客
UMU AIロープレでは、同じ製品の話でも相手ごとに反応が変わります。現場定着と費用対効果を気にする事業部門の担当者も、権限管理やデータの扱いを確かめたい情報システム部門の担当者も、役職や口調まで細かく設定できるため、相手が誰かによって話す順番を変える感覚を、本番の前につかめます。
相手の予定を待たずに練習を始められます
移動時間で重ねられる練習回数
訪問と訪問の合間や帰りの電車の中でも、スマートフォンから練習を始められます。回数に上限はなく、相手役とのスケジュール調整も要りません。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一までで、案件ごとの戦略づくりは、引き続きマネージャーとの1on1が担う領域と言えます。
どの質問が抜けたか、その場で分かります
対話直後に受け取る段階別の評価
練習が終わると、UMU AIロープレがすぐに評価レポートを返します。ヒアリング、価値の伝え方、反論対応といった段階ごとにスコアが並び、改善が必要なポイントとその理由まで示されます。「押しが弱い」で終わる振り返りから離れ、次に何を直すかを自分で決められるのです。
専門性の高い営業組織での実践
体外診断分野のグローバル大手企業
体外診断分野のグローバル大手企業では、5名の研修担当者が1,500名の営業担当者の育成を担っており、能力認定は四半期に1回の模擬訪問に限られていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、同社が定めた5つの訪問プロセスに沿って、準備ができた人から随時認定を受けられる仕組みに切り替えました。
その結果、認定は四半期に1回から随時実施できるようになり、認定通過者の実訪問における成約率が22.4%向上しました(出典:導入企業へのヒアリング)。順番を待たずに顧客の前へ立てるようになったことが、成果の差につながったのです。
日本の大手外資系生命保険会社
日本の大手外資系生命保険会社では、新人営業の育成が支社主導で進められ、指導の方法も評価の基準も拠点ごとに異なっていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを導入し、オフラインのOJT研修を受けたグループと、UMUで学習と練習を重ねたグループを比較するABテストを実施しました。
3カ月後、UMUで練習したグループの顧客向け提案数は30%増加しました(出典:導入企業へのヒアリング)。同じ基準で練習を重ねた結果が、提案の数に表れたと言えます。