外資系医療機器メーカーの営業で、話し方が属人化する理由
外資系医療機器メーカーの営業では、製品資料も訴求メッセージも本社側で整えられ、翻訳されて現地に届きます。しかし、医師や臨床工学技士を前にした短い面談で、どの順に切り出し、どこで相手の理解を確認するかまでは、翻訳の対象になりません。整っているのは伝える内容で、日本の現場で足りないのは、その内容を口に出して練習する場なのです。
本社の研修が届く範囲
グローバル共通で整うもの
外資系医療機器メーカーの営業育成は、通常4つのまとまりで構成されています。製品知識、臨床データの説明、情報提供の進め方、そして本社が定める能力認定です。製品知識では機器の構造と操作手順を扱い、臨床データの説明では、資料のどこを引いて答えるかを整理します。情報提供の進め方には一定のルールが定められており、その線引きを共有します。認定は、ここまでの理解を確認する工程にあたります。4つは知識から確認へと順に並び、グローバルで統一された育成の骨格を形づくっているのです。ただし、この4つが日本の現場に届く度合いは、同じとは限りません。
翻訳されるのは内容まで
翻訳の対象になるのは、資料とメッセージの内容です。日本の医療機関で、誰にどの順で切り出し、どこまで踏み込み、どこで理解を確認するかという話し方は、翻訳しても現地の言葉になりません。そこは各自が同行の場で覚えるしかなく、担当者ごとの工夫としてとどまります。内容の統一は必要で、そのうえで足りないのは、現地での話し方をどう練習の対象にするかという一点だと言えます。
話し方の練習が抜けやすい理由
本社から届く育成の設計に入るのは、何を伝えるかまでです。医師に加えて臨床工学技士や購買担当も同席する場をどう進めるかは、担当者の判断に委ねられます。そのため、現地での切り出し方は設計に入らないまま残るのです。
だからこそ、話し方は先輩の同行に付いて覚えるしかなくなります。同行の回数は施設や地域の事情で変わるため、実際に話してみた量が担当者ごとに違ってきます。その結果、同じ資料を持っていても面談の進め方に差が出るのが現実です。
その差を確認する場も、本社が定めた日程に沿って動きます。日本側の採用や配属の時期と重ならないため、研修責任者から見ると、準備ができた担当者が次の枠を待つ一方で、準備が整う前に期日を迎える担当者も出てきます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
相手ごとの切り出し方から練習できます
相手像を作り分けるAI顧客
医師、看護師、臨床工学技士、購買担当と、面談で向き合う相手は施設ごとに変わります。UMU AIロープレでは、職位や話し方の傾向、背景を設定した顧客役を複数つくり分けられるため、相手が変わったときに何から切り出すかを、事前に一巡して確かめられます。
同行を待たずに、練習の回数を重ねられます
予定に左右されない練習の場
同行の機会は施設や地域の事情に左右されますが、AIが顧客役を担うため、相手の予定を押さえる必要がありません。担当者は移動の合間でも、人の目を気にせず同じ場面を繰り返し練習できます。担当ごとに開いていた練習量の差を、日々の積み重ねで縮められるのです。
準備ができた順に、同じ基準で確認できます
重みづけまで見える評価基準
評価の観点と配点を社内で決めておけるため、どこを見て判断したのかが受け手にも分かります。相手役や評価者の経験によって結果が振れにくくなり、研修責任者は日程を待たずに練習の状況を数字で確かめられます。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一という部分で、難しい判断へのコーチングは引き続き人の役割になります。
研修担当が少ない企業での実践
欧州本社の体外診断大手
5名の研修担当者が、1,500名の営業担当者の研修と能力認定を担っていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
能力認定は人による模擬訪問で行われ、評価結果が相手役や評価者の体調・経験・主観に左右されやすい状態でした。
UMU AIロープレで認定の一部を代替したことで、四半期に1回だった能力認定を随時受けられるようになりました(出典:導入企業へのヒアリング)。
研修担当者は反復的な認定業務から離れ、判断の難しいケースへのコーチングやシナリオ設計に時間を使えるようになりました。
ヘルスケア領域の製薬大手
研修担当者は3名のみで、200名の営業担当者を高頻度でフォローすることは現実的ではありませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
診療科向けの資料はそろっていましたが、医師の前でその内容を十分に説明しきれないという課題を抱えていました。
営業担当者は資料を見て終わってしまい、実際に口に出して説明するための手段がありませんでした。
UMU AIロープレを口頭練習に用い、実際の対話の文脈のなかで製品メッセージを声に出す練習を重ねました。