保険の法人営業で、経営者の本音を引き出せない理由
保険の法人営業では、面談の相手が経営者に変わった瞬間に、話の進め方が分からなくなることがあります。商品の内容も税務の基礎も頭に入っているのに、決算の状況や後継者の悩みまで踏み込もうとすると、質問の順番に迷ってしまいます。個人のお客様への提案と同じ流れをなぞっている限り、経営者にとっての判断材料はそろわないのです。
課題は商品知識の外にあります
法人営業と個人営業の違い
法人営業と個人営業は、同じ保険を扱っていても別の仕事です。個人のお客様への提案では、家族構成やライフプランを聞き取り、必要な保障額を一緒に確かめていきます。法人では面談の相手が経営者に変わり、話題も事業保障(経営者に万一のことがあった場合の会社の備え)や退職金の準備、事業承継へと移ります。どれも決算書の数字と経営者の意向の両方を確かめなければ、必要額を組み立てられません。決裁するのも経営者本人で、顧問税理士や後継者の意向が判断を左右します。そのため、聞くべきこと、確かめる順番、合意までの進め方が、個人営業とはすべて変わります。扱う商品は同じでも、対話の設計は別物だと言えます。ただしこの違いの中に、研修でほとんど触れられてこなかった部分が残っています。
知識は教わっても対話は教わらない
法人保険の研修では、商品の仕組みと税務の扱いが中心になります。ここが分からなければ提案を組み立てられないため、当然の順番です。けれども現場の担当者が面談で手を止めるのは、経営者が自分から語らない情報を前にしたときです。借入の状況や後継者の見通し、役員退職金への考え方は、聞き方を選ばなければ出てきません。決算書を読み解く力は研修で扱われても、経営者の口からその背景を引き出す進め方までは、テキストに書かれていないのです。そして、この引き出す力こそ、社内のロールプレイングでは最も再現しにくいものになります。
経営者との対話練習の難しさ
支社の勉強会でロールプレイングを組んでも、経営者役を務めるのは同じ職場の同僚です。決算の数字を押さえた質問や、後継者の話題を避けようとする反応までは再現できません。その結果、練習は台本の読み合わせで終わってしまいます。
法人の初回面談は月に数件というのが現実で、担当者が場数を積める場は本番しかありません。断られた理由を考え直しても、次に試せるのは数週間後です。改善を確かめる間隔が空くほど、気づきは薄れてしまいます。
同行した上司からの助言は、「もう少し踏み込んで」「話の流れは悪くない」といった言葉にとどまりがちです。そのため、どの質問が早すぎたのか、どこで経営者の関心が離れたのかが分からないまま、次の面談を迎えます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
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質問を重ねてしか経営者の本音は見えません
質問によって開く経営者の本音
経営者がどこまで話してくれるかは、投げかけた質問の順番と深さで決まります。UMU AIロープレでは、借入の状況や後継者の悩みのように、質問されて初めて明かす前提をAI顧客にあらかじめ設定できます。役職や性格の異なる経営者ペルソナを複数用意できるため、相手ごとに聞き出す進め方を試せるのが特徴です。
移動のすき間時間が練習の場に変わります
移動中でも重ねられる練習回数
面談の合間や移動中に、担当者はスマートフォンから練習を始められます。相手役の予定を押さえる必要はなく、回数の上限もありません。断られた場面をその日のうちにもう一度やり直せるため、次の面談までの数週間を待たずに聞き方を修正できます。
踏み込めなかった場面がその場で分かります
面談直後に確認できる段階別の評価
練習を終えた直後に、導入からヒアリング、価値提案、反論対応、クロージングまで、段階ごとの評価を読み取れます。どの質問が早すぎたのか、どこで経営者の関心が離れたのかを、自分の発言と一緒に振り返れます。次に取り組むべき点も、そのまま次の練習に持ち込めます。
保険業界の営業組織での実践例
同じ生命保険業界
日本国内で事業を展開する外資系の生命保険会社では、新人営業の育成が支社ごとに任され、指導の基準がそろわないまま育成の質にばらつきが生じていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、対面のOJT研修を受けたグループと、UMUで学習と練習を重ねたグループを比べるABテストを実施しました。
その結果、3カ月後にはUMUで練習したグループの顧客への提案数が30%増加し、育成の対象も2,000アカウントから7,000超へ増やせる体制が整いました(出典:導入企業へのヒアリング)。
同じ対面営業の組織
1万名を超える営業職員を抱える日本大手の生命保険会社では、対面のロールプレイングに緊張や気まずさを感じる担当者が多く、練習の頻度そのものが上がらない状況が続いていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこで練習の相手を人からAIへ切り替え、質問による関係づくりからニーズの把握、断りへの対応までを、スマートフォンから練習できる体制を整えました。
その結果、練習を始めるまでの心理的なハードルが下がり、営業職員と管理職の双方に向けた20以上のシナリオで、練習が続く状態になりました(出典:導入企業へのヒアリング)。