ナレッジとは何か、集める対象を決める線引き
ナレッジとは何かを決めないまま取り組みを始めると、社内の資料をとにかく集めて並べる作業になります。更新の手間も重なっていきます。それでも、業務の判断で実際に参照されるのは、集めたうちのごく一部にとどまるのです。
ナレッジに入るもの、入らないもの
参照される場面を指させるか
事業部門にとってのナレッジは、資料の形式や分量では決まりません。手順書でも議事録でも、判断の手が止まったときに誰かが実際に開いて確かめるのであれば、それはナレッジなのです。つまり、その内容が使われる業務の局面を具体的に指させるかどうかが、集める対象に入れるかどうかの基準になります。逆に、参照される局面を指させない資料は、記録として残す価値はあっても、判断を支えるナレッジには数えません。
記録とナレッジの分かれ目
この線引きを決めておくと、選別の出発点は資料の一覧ではなく、部門でよく起きる判断のほうに移ります。集める範囲は絞られ、更新に手間をかける相手もはっきりしてきます。何を残すかではなく、どの判断を支えるために残すかから決められると言えます。過去の資料をすべて集め直す必要は、ここにはありません。定義を確かめる実益は、何を集めないかを決められる点にあり、そこから責任者は取り組みの範囲を判断できます。
集めると決めた後に、何が残るのか
対象を絞り込んだ後に残るのは、それを判断の助けになる形にまとめる作業です。現場の業務に詳しい担当者でも、どの順で学ばせるかという設計までは手元にありません。結果として着手が先送りされ、選んだはずのナレッジが手つかずのまま残るのです。
資料に書けるのは多くの案件に当てはまる進め方までであり、現場で判断が必要になるのは、例外の扱いや個別の事情が絡む局面です。そこで手が止まっても資料の側から答えが返ることはなく、確認の相手を探すところから始まります。
どの判断が支えられていないのかは、事前には見えません。顧客からの申し出や案件の取りこぼしが起きてはじめて、必要な知識が行き渡っていなかったと気付くことになります。手元にあるのが受講の完了記録と最終テストの点数だけでは、次にどこを補うかを決めにくいと言えます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
個別の問いに答えが返る学び方
案件の条件に合わせた回答
コースの形に整えても、案件ごとに違う条件や例外の扱いまでは書き切れません。UMU AGLでは、説明のときはトレーナー、質問のときはチューター、練習のときはコーチとして、AIが受講者の状況に合わせた答えを返します。手が止まった箇所でそのまま問い直せるため、経験のある担当者を探して確認する手順を挟まず、判断に必要な内容をその場で確かめながら学べるのです。
損失が出る前に確かめる、習得の状況
回答の分かれ方が残る記録
残るのは、それが判断を支えているかをどう確かめるかという点です。UMU AGLは、閲覧の時間、読み飛ばし、設問への回答、追加の質問、一定期間後の再テストの結果を学習ポイント単位で記録し、チームごとのレポートにまとめます。どの内容で回答が分かれたのかが分かれば、問題が起きる前に手を打てると言えます。ここで読み取れるのは学習の状況までであり、業務の成果そのものを測る指標にはなりません。確かめた結果は、次に何を集めるかの線引きへ戻せるのです。
集めると決めたナレッジの2つの使い道
セールスイネーブルメント
新製品のリリース後に整えた製品資料や想定問答を、UMU AGLがコースとして構成します。営業担当者は内容を読んだうえで製品価値を説明し、よく出る質問に答え、対応の判断を練習できます。
責任者は、想定問答のどこで理解がそろっていないかを確認できます。ここで分かるのは学習の状況までであり、案件の成否を示すものではありません。
新入社員研修
配属先で最初に必要になる業務プロセスの文書や職務関連資料を、UMU AGLがコースとして構成します。新入社員は要点を確かめながら設問に答え、実際の状況に置き換えて判断を選べます。
上長が確認できるのは、どの学習アクティビティでつまずいたのかという情報です。実務を任せる時期の判断は、現場での見極めに委ねられます。