証券会社の営業ノルマが未達に終わる、構造的な原因
「証券会社の営業ノルマは今月も残ったまま、面談の件数は増やしているのに、次のご提案につながらない……」意向把握やリスク許容度の確認は手順どおりに進めているつもりでも、お客様が迷いを見せた瞬間に話の進め方が止まってしまうことはありませんか。件数を重ねても数字が伸び悩むのには、担当者の努力量とは別の「理由」があります。
達成を分けるのは面談の質です
ノルマ達成を決める一つの変数
証券会社の営業ノルマは、投資信託や外貨建て商品の販売額、預かり資産の残高といった指標で構成されています。ただ、その数字を決めているのは訪問や架電の件数ではありません。一件の面談で、お客様の資産状況や投資経験、どこまでリスクを受け入れられるかを、どれだけ具体的に引き出せたかです。意向把握が浅いまま商品説明に入ると、お客様は「家族と相談します」と席を立ち、その後の連絡は途切れてしまいます。迷いの中身まで聞き取れていれば、次回の提案は具体的になり、件数は結果として後からついてきます。ただ、この聞き取る力こそ、従来の研修体系では最も鍛えにくい部分なのです。
鍛えにくいのは聞き取る力です
ノルマが未達のとき、多くの担当者はまず商品知識の不足や提案件数の少なさを疑います。ところが、証券外務員の研修は資格取得と法令の確認、商品の仕組みの理解が中心で、お客様の迷いに合わせて質問を組み替える練習はほとんど組み込まれていません。相場が動いた後の不安や、家族に相談したいという一言への応じ方は、経験の中で覚えるものとされてきました。その結果、聞き取る力の差は担当者ごとに開きやすく、支店の中だけでは埋めにくい部分になっているのです。
対話の練習が現場で続かない理由
対話の練習は、支店の同僚や先輩に相手役を頼む形が中心です。ただ、日ごろ顔を合わせる相手には遠慮が生まれ、お客様が見せる沈黙や、他社と比べているそぶりまでは再現されません。
日中は外回りと架電が続き、帰社後は取引記録や書類の確認に時間を取られます。そのため、相手役の予定を合わせて30分の練習枠をつくること自体が、月に数回できれば良いほうです。
練習後の指摘は、「もう少し丁寧に」「よく聞いて」といった言葉で終わりがちです。そのため、どの質問が足りなかったのか、次に何を変えればよいのかが分からないまま、同じ進め方を繰り返します。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
支店の外にいる顧客とも練習できます
タイプ別に設定するAI顧客
UMU AIロープレを活用することで、AIが顧客役を担います。退職金の運用を検討する60代のお客様、新NISAで初めて投資信託を選ぶ層、相場が下がった直後に不安を口にする既存のお客様など、複数のタイプを設定できます。丁寧に聞けば背景を話し始めるため、支店の中では出会いにくい反応まで、一巡して確かめられるのです。
移動中の10分でも練習を重ねられます
すき間時間に取り組む反復練習
スマートフォンから、相手役の予定を調整せずに練習を始められます。訪問先へ向かう電車の中や、帰社前の空いた10分でも、同じシナリオに何度でも取り組めます。ただし、AIが担うのは反復練習と評価基準の統一という部分であり、目標の置き方や動機づけは、これまでどおり支店長やマネージャーの役割になります。
直すべき点が、対話の直後に分かります
対話直後に出るプロセス別の評価
練習が終わると、導入、意向把握、商品説明、反論対応といったプロセスごとのスコアと改善点をその場で確認できます。「もう少し丁寧に」で終わっていた振り返りが、どの質問を足せばよいかという具体的な次の一手に変わります。過去の記録も残るため、同じ場面でのつまずきが減ったかを自分で追えるのです。
金融の営業現場での活用例
生命保険分野の大手外資系企業
生命保険分野の大手外資系企業の日本法人では、新人育成が支社主導で進み、指導の方法や基準が支社ごとに異なっていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、全員が同じシナリオと評価基準で練習できる体制を整えました。
その結果、3カ月後には顧客への提案数が30%増加しました(出典:導入企業へのヒアリング)。育成の基準がそろったことが、提案の量の差につながったと言えます。
日本の大手生命保険会社
日本の大手生命保険会社では、対面での練習に気まずさを感じる担当者が多く、相手の時間を使うことへの遠慮から練習の回数が伸びていませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを導入し、練習の相手を人からAIに切り替え、スマートフォンから予約なしで始められる環境を整えました。
関係づくりの質問から断りへの対応まで、担当者と管理職の双方に20以上のシナリオを展開し、練習の頻度を保てる状態になりました(出典:導入企業へのヒアリング)。