その営業のトレーニング、効果を経営層に示せていますか
営業のトレーニングを実施したあと、手元に残るのが受講率と満足度アンケートの結果だけ、という組織は少なくありません。どちらも実施した記録であって、力がついたかどうかを示す指標ではありません。経営会議で問われて答えに詰まる原因は、トレーニングの中身よりも、効果を確かめる設計そのものにあるのです。
受講率と満足度は、何を示しているのか
実施の記録は効果を示しません
四半期の報告会で、人材育成の担当者が受講率100%と満足度アンケートの平均点を提示します。すると役員から、それで商談の中身は変わったのかと問われ、言葉に詰まってしまいます。この二つの数字が示しているのは、案内が届き、日程が押さえられ、参加者が不満を持たなかったという事実です。営業のトレーニングを受けた担当者が以前より上手に話せるようになったかどうかには、触れていません。原因は、測る対象が受講した時点で終わっているところにあります。何回練習したのか、どのプロセスでつまずいているのか、現場の商談で振る舞いが変わったのか。いずれも受講のあとに現れる情報であり、出席簿と一枚のアンケートには残りません。手元にあるのが実施の記録だけであれば、次に何を直せばよいかが見えないまま、次回の企画に進むことになります。
練習量と成績には相関があります
糖尿病や免疫領域を手がけるグローバル大手の製薬企業では、累計102,834回の練習記録を分析した結果、トレーニング成績と練習回数の間に明確な正の相関が確認されました(出典:導入企業へのヒアリング)。効果を見にいく手がかりは、受講したかどうかではなく、練習をどれだけ重ねたかという側にあると言えます。
効果を確かめるときの見方
まず決めるのは、営業のトレーニングで何を測るかです。手がかりは三つあります。一人あたりの練習回数、プロセス別のスコアの推移、そして現場での行動の変化です。手前の指標ほど早く確実に集まります。売上のように事業に近い数字ほど他の要因が混ざり、トレーニングの寄与だけを取り出しにくくなるのです。
三つの指標は同時には動きません。練習回数は初週から、スコアの推移は数週間で、行動の変化は数カ月かけて現れます。この時間差を見ずに行動の変化だけを追うと、効果がないと早合点しかねません。
それでも、売上との因果は言い切れません。市況や担当替えも影響します。練習量が増え、スコアが上がり、行動が変わったという事実までを示し、その先は解釈として分けておきます。では、その記録は残っているでしょうか。
練習の回数が残れば、効果は見えてきます
チーム全体の練習回数とカバー率
UMU AIロープレを活用すると、練習の履歴が一人ひとり自動で蓄積されます。人材育成の担当者は、部署ごとの実施回数と、まだ練習に入れていないメンバーを一覧で確認できます。実施したという記録ではなく、練習量そのものを最初の指標として扱えるようになります。
どのプロセスが伸びたかを確認できます
段階別スコアの推移データ
練習が終わるたびに、導入、ヒアリング、価値の提示、異議対応といったプロセスごとのスコアが記録されます。初回スコアと最新スコアを並べれば、どの段階が伸び、どこで足踏みしているかを一人ひとりについて確認できます。平均点の上下だけでは見えない変化を、段階ごとに追えるようになります。
経営層への説明材料をデータで用意できます
チーム全体の課題分布レポート
チーム全体のスコアを段階別、異議のタイプ別に集計でき、個人の課題か組織全体の課題かを見分けられます。何回実施したという報告ではなく、異議対応の平均点がどう動いたかという形で経営層に示せます。なお、AIが担うのは反復練習の場と評価基準の統一までです。目標の設定や動機づけは、引き続き人の役割になります。
練習と成果の関係を検証した事例
製薬・大規模トレーニング
糖尿病や免疫領域を手がけるグローバル大手の製薬企業では、担当者ごとの練習量を把握できませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、高頻度の練習環境を標準化しました。
その結果、3,662名が一人あたり平均76時間の練習を積み、練習量と成績の関係を検証できるようになったのです(出典:導入企業へのヒアリング)。
保険代理店・比較検証
日本の保険代理店企業では、AIを使った練習の効果を比較データで示す必要がありました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこで実験群と対照群を設け、UMU AIロープレによる練習の効果を5つの軸で比べました。
15名の評価者が約150名の対話練習動画を採点したところ、5つすべての軸で実験群が対照群を上回りました(出典:導入企業へのヒアリング)。比べ方まで設計したことで、社内で説明しやすくなりました。