営業支援コンサルの終了後も、現場は同じ場面を試せますか
営業支援コンサルに依頼して、営業の方針も商談の設計も研修プログラムも、支援の期間の中で形になった組織があります。ところが、その内容を現場の担当者が実際に口に出して試すのは、たいてい期間が終わったあとです。検討の段で確かめておきたいのは、支援の範囲や厚さよりも、そのあとに同じ場面を試せる場が現場側にあるかどうかなのです。
支援が終わったあとに何が起きるのか
支援の日付と、現場の時期はずれる
外部に依頼して進むことは、確かにあります。現状の整理、商談プロセスの設計、社内で決めきれなかった論点の言語化は、第三者が入ることで前に動くと言えます。なお、どの支援会社が適しているかを、このページで判定することはできません。ここで見ておきたいのは別のことです。営業支援コンサルの契約には終わりの日付があり、方針も資料も研修プログラムも、その日付までに形になります。ところが、担当者が実際にその型で顧客に向き合うのは、契約が終わってからの数カ月です。四半期の締めに追われている月に新しい商談の型を渡された担当者が、翌週の訪問でその型どおりに進められるかというと、実際には以前の進め方に戻ります。担当者が同じ場面をもう一度やり直せるかどうかは、契約の終了日とは別のところで決まってくるのです。
現場が使える時間は増えない
支援の期間が終わったあと、現場が練習に使える時間が新たに増えるわけではありません。従業員一人あたりの公式な学習時間は、2024年に年13.7時間まで下がっています(出典:ATD State of Industry)。期間の中で決めた練習の量が、期間の外側でも同じように確保されるとは限りません。
日付で区切れる時計と、区切れない時計
日付で区切れる時計の側には、支援の期間内に仕上がるものが並びます。現状の整理、標準となる商談の進め方、研修プログラムの構成が、期間の中で形になります。第三者が入ることで前に進む領域であり、ここは支援の設計に委ねてよいところと言えます。
もう一方の時計は、契約書の日付では動きません。担当者が新しい進め方を実際の商談で試し、うまくいかなかった箇所をやり直してから、次の訪問でもう一度試すという往復が要ります。その往復を何回繰り返せるかは、担当先の訪問の間隔によって変わるのです。
営業支援コンサルの検討では、提案書に並ぶ範囲の広さが比較の中心になりやすいものです。そこに一行加えて、期間が終わったあとに同じ場面をどこで試すのかを、現場側の段取りとして書き出してみてください。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
支援で整えた設計を練習に使えます
自社で手を入れられるシナリオ設定
UMU AIロープレを導入することで、支援の期間中に整えた商談の進め方や想定される反論を、そのまま練習用のシナリオとして設定できます。設定の画面は専門知識を前提にしていないため、営業企画の担当者が自分で内容を足したり、想定される反論を書き換えたりできます。期間が終わったあとに現場で出てきた新しい場面も、自分たちでシナリオに加えていけるのです。UMU AIロープレは支援の代わりになるものではなく、練習の場をつくる仕組みです。
試す時期を、現場の側で決められます
時間と場所を選ばない練習
練習の相手をAIが務めるため、相手の予定を押さえる必要がありません。担当者はスマートフォンから、移動の合間や訪問の直前に、同じ場面をもう一度試せます。研修の日程が終わっていても、次の商談の前に進め方を確かめられるのです。AIが担うのは反復練習と評価の標準化までで、目標の設定や動機づけは引き続き人の役割です。
何を試したかを、記録から確かめられます
段階ごとに残る練習の記録
練習の記録は、商談の段階ごとのスコアと改善点という形で残ります。育成を設計する側は、誰がどの場面を何回試したのかを一覧で確認でき、支援の期間が終わったあとも同じ基準で状況を追えます。ただし、練習を重ねたからといって、商談の成果が上向くと言い切れるわけではありません。記録は、次にどこを見るかを決めるための材料になります。
期間の外側に試す場を置いた例
高級レディースアパレル
国内外100都市以上に500店舗超を展開する高級レディースアパレルグループでは、販売戦略の重点が自社チャネル中心へ移ったあと、地域とブランドをまたぐ販売スタッフに同じ水準の専門トレーニングを提供する手立てが、従来のOJTだけでは足りていませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、地域や店舗をまたぐ販売スタッフが同一のシナリオライブラリで試せる場を用意しました。本部は、育成の基準を現場へ一貫して展開できるようになりました。
その結果、会員獲得率は前年比42%増加しました(出典:導入企業へのヒアリング)。同じ場で繰り返し試せる形にしたことで、本部が決めた基準が店舗ごとの解釈に分かれず、そのまま接客の場面で使われました。
全国展開の眼鏡チェーン
全国に店舗を展開する眼鏡チェーンでは、エリアマネージャー候補の育成方針を、実績による抜擢型から立候補型のキャリアパスへ切り替えていました。傾聴力や伝達力は座学だけでは身につきにくく、実際に話してフィードバックを受ける場のない状態が続いていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、2024年10月から2025年2月までの5カ月間、次世代のリーダー候補が時間や場所を問わずコーチング力とプレゼンテーション力を反復練習できる環境を整えました。数回の研修で区切らず、5カ月を通して同じ場面へ戻れる形にしています。
受講者からは「対話型なので話す練習になり、実際の接客にも活かせています」という声が届いています(出典:導入企業へのヒアリング)。研修の日程が終わったあとにも同じ場面へ戻れたことが、実務で使える伝え方の獲得につながったのです。
2件はいずれも現場が多くの拠点に分かれており、本部が決めた方針を現場の会話へ通す必要のある業務構造を持っています。ここから読み取れるのは、支援や研修の期間の外側にも試せる場を置いた組織があるところまでです。