その営業ロールプレイの方法、難度の順序は決めていますか
営業のロールプレイの方法を決めるとき、まず実際の商談に近い相手をそろえようとする組織は多くあります。ただ、初めて練習する担当者に最も手強い設定を当てると、言葉が出ないうちに持ち時間が終わります。手元に残るのは、できなかったという記憶だけなのです。
最初の一回で、何が起きているのか
最も手強い設定から始まる
営業のロールプレイの方法を検討する場面では、実際の商談にどれだけ近づけられるかが最初の論点になりやすいものです。難色を示す顧客、鋭い反論、そして限られた時間という条件をそろえた設定は、到達点としては正しいと言えます。ところが、初めて練習する担当者に同じ設定をそのまま当てると、様子はかなり変わります。配属されて間もない担当者が、初回の練習で価格の反論と競合比較を続けて受け、持ち時間の後半を沈黙のまま終えてしまう場面も見られます。なぜそうなるのでしょうか。何を聞き出せばよいか分からないうちに反論が重なり、応答を組み立てる前に時間が来てしまうためです。実施した記録は残るものの、研修を設計する担当者から見ると、次にどの条件を変えればよいかを読み取れません。手強さそのものが問題なのではなく、手強さをどの順番で足していくかが決まっていないことに原因があるのです。
難しさが人によって変わる
人が顧客役を務める場合、どこまで押し返すか、どこまで情報を伏せておくかは、その人の裁量に委ねられます。その結果、加減してくれる人と容赦のない人がいて、同じ場面を使っても難しさがそろいません。難しさがそろわなければ、ある担当者が越えられた条件を、別の担当者も越えたのかどうかを比べられないのです。次にどの条件を上げるべきかを決める材料が、そもそも手元に残りません。
難度は三つの条件で動かせます
まず決めるのは、返す反論の強さです。価格や競合の話を一切出さない設定から始め、応答が形になってきたところで厳しい反論を足していけば、担当者は自分の伸びを確かめながら進められます。
顧客側がどこまで自分から話すかも、難しさを左右します。前提を先に開示しておけば会話は進みますが、伏せる量を増やすほど、担当者は自分で問いを立てて確かめる必要が出てきます。
持ち時間が長ければ言い直す余地が生まれ、短くすれば要点を選ぶ力が問われます。この三つを研修を設計する側で自由に決められるかどうかが、ロールプレイの方法として成り立つかの分かれ目になります。
反論の強さは、設定して決められます
反論の種類と強さの設定
UMU AIロープレでは、管理者が「価格交渉」「競合比較」「セキュリティ・懸念事項」などの反論パターンをあらかじめ設定でき、AIが会話の最適なタイミングでそれらを投げかけます。設定する反論を入れ替えれば、場面を変えずに強さだけを動かせるのです。回数の上限はないため、その強さで応答が固まるまで繰り返せます。待機・傾聴・思考・発話の四つの状態を持つAIアバターが会話の感情的なニュアンスに応じた身振りを返すため、言葉以外の反応にも慣れていけます。
聞き出す難しさも、先に決められます
非開示の前提情報の設定
顧客役のAIには、問いかけないと開示されない前提情報を設定できます。伏せる量を少なくすれば会話は進みやすくなり、増やすほど、担当者は仮説を立てて確かめる必要が出てきます。同じシナリオのまま、聞き出す難しさだけを動かせるのです。
持ち時間を縮めれば、圧力が上がります
制限時間とカウントダウン
対話の制限時間は任意に設定でき、規定の時間に達すると自動で終了するカウントダウン機能があります。5分に絞れば、要点を選ぶ力が問われます。終了直後に工程ごとのスコアカードが出るため、難度を上げた回にどこが崩れたかを確認できるのです。評価基準と重みづけは自社の基準に合わせられます。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一までで、どこまで難度を上げるかを決めるのは研修を設計する担当者です。
難度の順序を設計した企業の例
抗体医薬品の製薬企業
自己免疫疾患やがん領域で抗体医薬品を展開する製薬企業では、実際の医師訪問は時間が限られ、会話が途中で遮られる場面が続いていました。人が担う模擬訪問では、この緊張感を出せるかどうかが担当者ごとに分かれていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、医師が時間に追われて会話を遮るような訪問シーンを再現しました。
その結果、営業担当者は安全な環境の中で、実際に近い圧力を繰り返し経験し、対応を身につけられるようになりました(出典:導入企業へのヒアリング)。手強さと安全さを同じ場で成り立たせた例です。
通信小売分野の大手企業
通信キャリア系の店舗運営を全国で手がける大手企業では、出店の加速に採用が続き、新人スタッフを早く現場で稼働できる状態にする必要がありました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、接客スキルとコンプライアンスの練習を一つのシナリオに組み込みました。
その結果、独り立ちに必要な練習を、圧縮された育成期間の中で順に終えられるようになりました(出典:導入企業へのヒアリング)。限られた期間でも、必要な難しさを一つずつ通過できた例と言えます。