無形商材の法人営業で、価値の説明が担当者ごとにばらつく理由
無形商材の法人営業では、同じサービスを提案していても、担当者によって顧客の反応が大きく変わることがあります。コンサルティングやシステム開発、人材サービスのように現物を見せられない商材では、価値を伝える手段が担当者の言葉そのものだからです。商談品質のばらつきは、熱意や経験年数だけで説明できるものではありません。何をどう伝えれば納得してもらえるのかという基準が、組織として言葉になっていないのです。
無形商材の営業は何が違うのか
現物を見せられない商談の構造
無形商材の法人営業と、有形商材の法人営業は同じではありません。有形の商材であれば、カタログや実機、サンプルが説明の一部を肩代わりします。ところがコンサルティングや人材サービス、システムの保守運用では、顧客が契約前に確かめられるのは提案書と担当者の話だけです。しかも価値が形になるのは導入した後で、商談の時点では確かめようがありません。そのため、サービスの品質も成果の確かさも、担当者がどこまで具体的に言葉にできたかで伝わり方が決まります。鍛えるべきなのは、この言葉にする力なのです。ただし、この力は研修の内容を厚くするだけでは伸びにくいところがあります。
難所は価値を言葉にする段階
多くの営業組織では、説明力の課題を製品知識や提案書の作り方として扱ってきました。研修でサービス理解を深め、提案書のひな形を整えるところまでは、すでに手を打っている会社が大半です。それでも説明がばらつくのは、同じ内容を目の前の相手に合わせて口に出す場面が、練習の対象になっていないからです。資料の完成度は整えられても、相手の反応を見ながら話す順番を変える部分は、各自の勘に任されてきました。実行がもっとも難しいのは、この場面だと言えます。
説明力の育成が止まる3つの場面
無形商材は現物を持ち込めないため、社内の準備は資料の読み合わせに寄ります。顧客の前で必要なのは、その内容を相手の課題に置き換えて話すことです。だからこそ、理解したつもりで訪問に出ると、言葉が出てきません。
ロープレの相手が同僚だと、「本当に効果が出るのですか」という疑いを遠慮なく投げてもらえません。導入後にしか成果を確かめられない顧客ほど、この問いを繰り返します。そのため、練習では本番の圧力を経験できないのが現実です。
練習後の講評は「わかりやすかった」「もう少し具体的に」で終わりがちです。そのため担当者は、どの説明が顧客の疑問に届かなかったのかを特定できません。同じ言い方のまま次の商談に臨むため、ばらつきはチームに残り続けてしまいます。
読む準備から、話す練習に変えられます
すきま時間で重ねる口頭練習
サービスの中身を自分の言葉で説明する回数を、これまでより増やせます。UMU AIロープレを活用することで、AIが顧客役を担うため、相手の予定を押さえる必要がありません。移動中や訪問前の待ち時間にスマートフォンから始められるので、話して確かめる回数がそのまま積み上がります。
疑いを向ける顧客と、先に対話できます
効果への疑問を投げるAI顧客役
導入後の効果を疑う顧客とのやり取りを、本番の前に何度でも経験できます。UMU AIロープレでは、「他社と何が違うのですか」「成果が出なければどうなりますか」といった、無形商材の商談で繰り返し出る反論をあらかじめ設定できます。AIは担当者の答え方に応じて態度を変えるため、想定どおりに進まない対話にも慣れられます。
どの説明が届かなかったか、すぐ分かります
対話直後に出る段階別の評価
練習が終わった直後に、ヒアリングや価値提案、反論対応のどの段階で課題が出たのかを確認できます。マネージャーはチームの傾向を同じ基準で把握でき、感覚に頼らない1on1の材料が手に入ります。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一までで、目標設定や動機づけは引き続きマネージャーの役割です。
ばらつきに向き合った営業組織
体外診断分野の大手企業
欧州に本社を置き、グローバルに事業を展開する体外診断業界のリーディングカンパニーでは、5名の研修担当者が1,500名の営業担当者を支援しており、能力認定は四半期に1回の対面ロールプレイに限られていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、企業が定めた5つの訪問プロセスに沿った対話練習と、その場でスコアを確認できる仕組みを組み合わせました。
その結果、認定は日程調整を待つものから準備ができたときに受けられるものへと変わり、認定通過者の実訪問における成約率は22.4%向上しました(出典:導入企業へのヒアリング)。評価者の主観に左右されない基準ができたことで、説明の質を組織として確かめられるようになりました。
日本の大手外資系生命保険会社
日本で事業を展開する大手外資系の生命保険会社では、新人営業の育成が各支社主導で行われ、支社ごとに指導方法や基準が異なるため、育成の質にばらつきが生じていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用してOJTの一部を置き換え、成約に至った受講者の練習記録を学習コンテンツに組み込み、育成プロセスの標準化を進めました。
その結果、3カ月後にはAIで練習したグループの顧客向け提案数が30%増加しました(出典:導入企業へのヒアリング)。標準化が進んだことで利用も広がり、アカウント数は2,000から7,000超に増加しています(出典:導入企業へのヒアリング)。