営業向けの無料セミナーで聞いた話を、社内のどこで試せますか
営業向けの無料セミナーは、担当者が案内を自分で見つけて申し込みます。参加費がかからない以上、予算の決裁も、終わったあとの報告書も発生しません。思い立った日に申し込めるのは、この形ならではの利点です。ただ、聞いてきた内容がその後どう扱われるかは、担当者一人の手元に委ねられたままなのです。
無料のセミナーは、なぜ社内で見えないのか
手続きが一つも発生しない
はじめに、このページで扱わない範囲を書いておきます。研修体系や資格、公的な制度について、位置づけの解釈や優劣の判断は示しません。取り上げるのは、参加費のかからない会に出たあと、組織の側では何が分かるのかという一点です。有料の研修であれば、行く人を決める段階があります。予算を確保し、上長の承認を取り、終われば報告書が回ります。誰が何を学んだのかは、この手続きの副産物として社内の記録に入ります。ところが営業向けの無料セミナーには、その手続きが一つも発生しません。担当者が案内を見つけ、その日のうちに申し込み、当日は自分の予定として空けます。上長が知るのは、たいてい参加したあとです。同じテーマの会に、部署の違う二人が別々に出ていることもあります。例えば、研修を設計する担当者が次の期の育成計画を組み直そうとして、この半年で誰がどの会に出たのかを一覧にしようとした場面。手元に集まるのは、思い出せる範囲の断片だけになります。
報告を足すと利点が消える
把握したいのであれば、事前の申請と事後の報告を決まりにする案が出ます。ところが手続きを一つ足した瞬間、思い立って申し込めるという参加のしやすさが失われます。手軽であることと、組織に残ることが、同じ理由で両立しないのです。
報告を足さずに、内容を確かめる
増やすべきなのは、把握のための手続きではありません。聞いてきた内容を、そのまま会話として出せる場所を一つ用意します。報告書に書き起こすのではなく、実際のやり取りとして通してみる形です。営業チームの誰かが持ち帰った切り出し方も、この場所を通れば、社内で誰かが耳にする言葉になります。
試した内容が会話として現れれば、誰が何を持ち込んだのかは、報告がなくても読み取れます。育成を担う立場が確かめたいのは、参加した事実ではなく、その後に何が試されたのかなのです。
そこで、練習の道具を選ぶときの問いが一つ決まります。試した形がその場限りで消えず、参加していない人にも読める状態で置かれるかどうか。ここが分かれ目になります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
聞いた話を、その日のうちに場面へ置けます
開発を通さない場面づくり
UMU AIロープレを活用し、練習の場面は業務の担当者だけで用意できます。会で聞いた切り出し方も、聞いたままの言い回しで組み込めます。ひな形を一つ選んで書き換えれば、営業チームへの公開はその日のうちです。持ち帰った内容を、翌週まで寝かせずに試せるのです。
相手の予定を押さえずに、声に出せます
予約のいらない練習の場
AIが顧客役を担うため、先輩や上長に時間をもらわずに始められます。見られている感覚もないので、会で聞いたばかりの言い回しを、うまくいくかどうか分からないまま口に出せます。同じ場面を何度通しても、相手の都合を気にせずに済みます。試した回数は、そのまま記録に入ります。
試した内容を、参加していない人も読めます
練習の記録を集める画面
練習の記録は、場面別や課題別に集まります。育成を担う立場は、誰がどの場面に取り組んだのか、どの段で受け答えが崩れたのかを、本人への聞き取りなしで確かめられます。参加の報告を集めなくても、持ち込まれた内容は練習の側から読めるのです。基準をそろえた相手役と採点までは機械に任せられますが、どの会に人を送り出すかの判断は、引き続き育成の担当者が引き受けます。
試す場所を先に用意した組織があります
ワクチン主体のバイオ企業
ワクチンを主に手がける医薬品の企業では、販売代理店が営業の中心にあり、拠点も各地へ分かれていました。本部から配れるのは研修の資料までで、その中身が現場で同じように実行されるかまでは確かめられませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、代理店の担当者と社内の営業担当者が、同じ訪問シナリオで練習に入れる形をつくりました。
公表されている数値の変化は、このページでは取り上げません。変わったのは、資料を配ったあとに何が行われたのかを、本部の側からも確かめられるようになった点です。
把握の手続きを足したのではなく、聞いた内容を試せる場所をつくった例と言えます。
生命保険を扱う国内の大手企業
国内で営業職員を多く抱える大手の生命保険会社では、練習そのものに踏み出しにくいという課題がありました。相手の時間を使うことへの気兼ねや、見られることへの緊張から、練習の回数が伸びない状態が続いていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、練習の相手を人からAIに置き換え、予約も日程の調整もいらない形にしました。
取り組みの成果を数字で示すことは、この記事では行いません。確かめられるのは、練習を始めるまでに人へ声をかける段取りが一つ減ったという点です。
生命保険という分野は離れていますが、聞いてきたことを試せる場所を先に置いた点で、営業向けの無料セミナーの扱い方にも重なります。