BtoBの新規営業、断られ方の内訳は上がってきますか
BtoBの新規営業では、断られる回数が圧倒的に多くなります。マネージャーの手元に上がってくるのは、動いた件数と、決まったか決まらなかったかです。ところが同じ「断られた」のなかには、まったく違う出来事が入っています。内訳が分からないままだと、次に何を指導するかも決まらないのです。
BtoBの新規営業で、報告は何に丸められるのか
「断られた」は結果の名前です
相手が興味を持たなかったのか、話していた相手が決める立場ではなかったのか、こちらの説明が相手の言葉に届かなかったのか。どれも結果は同じ一言になります。報告の欄が件数と結果でできているので、途中で何が起きたかは書く場所がありません。例えば、週の報告で二十件動いて全部断られたと上がってきたとき、そのうち半分は担当部署が違っていただけだったのに、「もっと数を増やそう」という話になって終わる。こうした場面がこれにあたります。内訳が見えないと、指導は数を増やすか、勉強させるかのどちらかに寄っていきます。
分類は、本人にしか付けられません
断られ方の違いは、その場にいた本人が一番よく知っています。ただ、聞かれない限り言葉にはなりません。報告の欄がなければ、なおさら残りません。マネージャーが見たいのは一件ごとの詳細ではなく、分類の偏りです。偏りが見えれば、手を入れる場所は自然に決まってきます。担当者ごとに偏りが違えば、同じ件数でも別の指導が必要になると言えます。一人は相手の選び方、もう一人は説明の届き方、という具合に分かれてくるからです。
内訳を残すには、何を決めておくか
断られ方をいくつかに分け、名前を付けておきます。相手が違った、時期が合わなかった、説明が届かなかった、といった粒度です。名前があると、本人はその場で選べます。最初は三つか四つで足りますし、足りなくなったら足していけばよいものです。
一件ごとの正しさを詰めると、報告が重くなって続きません。本人が選んだ分類をそのまま集め、どこに寄っているかだけを見ます。選び方が甘い場合も、偏りとして現れるので後から気づけます。
相手や時期が理由の分は、練習では変えられません。説明が届かなかった分だけが、会話の練習で扱える範囲です。この切り分けができると、練習の量を増やす判断にも根拠がつきます。逆に、相手や時期の分が多いときは、練習を増やしても結果は動きません。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
届かなかった会話だけを、選んで練習できます
分類に沿った場面の設定
説明が届かなかったという分類に入った場面を、そのまま練習の設定にできます。同じ相手の型で、言い方を変えて何度でも試せます。届かなかった箇所が同じところに集まるなら、そこだけを取り出して繰り返せます。
相手が違った場面も、事前に見分けられます
決める立場を確かめる練習
相手が決める立場かどうかを、会話のなかで確かめる言い方を練習できます。前もって確かめられれば、断られ方の分類そのものが減っていきます。短い時間でも一つの場面は通せます。
分類ごとの偏りが、記録から見えます
偏りが分かる集計
どの分類に多く入っているかを、担当者ごとに並べて見られます。偏りが違えば、同じ結果でも手を入れる場所が変わります。AIが引き受けるのは、練習と記録の部分です。分類の意味を読むのは上長の仕事になります。記録が増えるほど、偏りの変化も追えるようになります。
上長が見る材料を変えた例です
循環器やがん、免疫の領域を扱う製薬企業
製薬企業が、循環器と、がんや免疫の領域を担っていました。担当者は各地に分かれて動いており、人を付けて教える形をとると費用が重くなります。研修の担当が全員へ、すぐに客観的で筋道の通った指摘を返す余力もありませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレが対面での研修の一部を担いました。直属の上長は、部下の行動と力の付き方を一覧で把握できるようになり、的を絞った一対一の指導に進めます。
その結果、上長の指導は印象ではなくデータをもとに組み立てられます(出典:導入企業へのヒアリング)。見る材料が変わると、同じ結果に対する打ち手も変わってきます。
断られ方の分類を集めることも、上長が見る材料を増やす手立ての一つとして読めます。件数だけを見ていた状態から一歩動かす、という点で共通しています。
保険を扱う代理店の企業
保険を扱う代理店の企業が、AIによる練習に効果があるかどうかを、厳密な検証のデータで示そうとしていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでAIで練習した群と、AIを使わなかった群を、五つの独立した評価の軸で比べる実験を設計しました。評価する人が対話の記録を見て、軸ごとに点を付ける形です。
その結果、五つの軸のすべてで、AIで練習した群が上回りました(出典:導入企業へのヒアリング)。一つの結果を五つに分けて見たからこそ、どこが違うのかを言葉にできたのです。
同じことは日々の報告にも当てはまります。一言に丸めた結果を分けて見る形をつくると、比べられるものが増えます。