銀行の営業研修が、異動の直後だけ手薄になる理由
銀行の営業研修は、入行時の研修と、新任の役席などの階層別研修に置かれることが多いものです。一方で、担当するお客さまが入れ替わるのは、数年ごとの異動のタイミングです。個人のお客さま担当から法人の渉外担当へ、営業店から本部へと配置が変わった直後こそ、意向把握(ヒアリング)の進め方から組み直すことになります。ところが、その時期に合わせて用意される練習の場は、研修の予定表にほとんど入っていないのです。
銀行の育成は、異動の周期に左右されます
育成の前提は数年ごとの異動です
銀行の営業研修を設計するとき、最初に効いてくる変数は、数年ごとの異動です。多くの銀行では、個人のお客さま担当から法人の渉外担当へ、営業店から本部へという配置換えが、制度として組み込まれています。担当が変われば、向き合うお客さまも、交わす対話の中身も入れ替わります。前の部署で身につけた進め方は、そのままでは通じにくくなります。研修の中身も、頻度も、対象者の選び方も、本来はこの周期を軸に組み立てるものです。ところが実際の研修体系を並べてみると、この軸は見当たらないことがほとんどです。
不足するのは対話の通し練習
異動した担当者に足りないのは、新しい分野の商品知識だと考えられがちです。ただ、実際につまずくのは、資料を開く前の場面です。誰に、どの順番で、何を確かめるのか。お客さまの意向をどう聞き取り、どこまで理解いただけたかをどう確かめるのか。この組み立ては、読み込むだけでは手が動くようになりません。研修設計として難しいのは、この通し練習を階層別の研修とは別の周期で用意することなのです。
異動を前提にした研修設計の難所
銀行の研修は入行時と階層別に置かれることが多く、予定は年度の初めに決まります。一方、配置換えは数年ごとに巡ってきます。二つの周期がかみ合わず、担当が変わった月に動き出す枠が体系の中に見当たらないのが現実です。
枠がないため、異動直後の練習は配属先の先輩と上席によるOJTが引き受けます。営業店の人員には限りがあり、繁忙期には同行の予定が先に埋まってしまいます。その結果、練習の回数は配属先の余力しだいで決まります。
OJTで交わした指摘は、その場の会話で終わります。どの場面で言葉が出てこなかったのか、どの確認を飛ばしたのかは、本人の記憶にとどまります。次の異動期に同じ課題が繰り返されても、研修担当者の手元に手がかりが残りません。
異動の時期に合わせて練習を始められます
異動期に合わせた練習シナリオ
研修担当者は、異動の内示から着任までの短い期間でも、新しい担当向けの練習の場を用意できます。UMU AIロープレでは、業界別のテンプレートを取り込み、想定するお客さま像と確認したい項目を差し替えるだけでシナリオを組み立てられます。階層別の研修とは別に、配置換えのたびに動き出す枠を持てるようになります。
人数の制約を受けずに練習を重ねられます
順番待ちのない同時練習
異動者が同じ月に何人出ても、練習の回数は営業店の余力に左右されません。UMU AIロープレではAIが相手役を担うため、全員が同じ時間帯に練習を始められます。上席は基本の反復から離れ、判断の難しい場面の指導に時間を使えます。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一までであり、目標設定や動機づけは引き続き人の役割です。
練習の記録が、次の異動期の設計に使えます
段階別に残る練習の記録
研修担当者は、どの段階でつまずく人が多いかを、担当者ごとにも部署ごとにも確認できます。UMU AIロープレでは、練習のたびに評価が同じ基準で残るため、個人の課題なのか、配置全体で起きている課題なのかを見分けられます。次の異動期にどの練習を厚くするかは、記録をもとに判断できると言えます。
配置換えの多い組織がすでに活用しています
生命保険分野の大手企業
生命保険分野の大手企業では、新人の育成が支社ごとに進められ、指導の方法も基準も配属先によって異なっていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、対面のOJT研修を受けたグループと、AIで学習・練習したグループを比較する検証を実施しました(出典:導入企業へのヒアリング)。
その結果、3カ月後には、AIで学習・練習したグループのお客さまへの提案数が30%増加しました。育成の基準がそろったことで、支社をまたいで同じ立ち上がりを見込めるようになりました(出典:導入企業へのヒアリング)。
医薬品分野の大手企業
医薬品分野の大手企業では、新任のチームリーダー約100名が担当業務と部下の育成を兼ねる立場に変わり、研修で学んだ対話の型が1対1の面談で使えるようになるまでに時間がかかっていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、「行動コーチング」「スキルコーチング」「動機づけコーチング」の3種類の対話シナリオを用意し、全3回のセッションで段階的に練習を重ねました(出典:導入企業へのヒアリング)。
その結果、第3セッションの時点で98.1%が実際にコーチングを実践し、そのうち93.1%が部下に変化があったと回答しました。役割が変わる節目に練習を挟むことで、学んだ型が面談の場で使われるようになりました(出典:導入企業へのヒアリング)。