広告媒体営業のトークスクリプト、効果は書けません
広告媒体営業のトークスクリプトを整えると、枠の内容、掲載の条件、進行の流れまでは書けます。書けないのは、相手の広告が効くかどうかです。相手が一番知りたいのはそこですが、それは載せる内容によって変わるので、こちらが約束できるものではありません。台本は、この質問の手前で止まるのです。
広告媒体営業のトークスクリプトは、どこで止まるのか
書けるのは、自社の側で決まっていることです
どの面に載るか、いつからいつまでか、どんな形で見えるか。ここまでは事実として並べられます。相手の関心は、その先にあります。うちの場合はどれくらい反応がありますか、という問いです。例えば、枠の説明を順番どおり終えたところでこの問いが来て、過去の例を挙げて答えたものの、掲載のあとで思っていたのと違うと言われる。こうした場面がこれにあたります。答えたこと自体が、約束として受け取られていたのです。台本に沿って進めるほど、この一点だけが宙に浮いたまま商談の終盤に来ます。
約束できないのは、こちらの都合ではありません
同じ枠でも、載せる内容が違えば見られ方が変わります。相手の側で決まる部分が大きいので、こちらが見通しを示すと、外れたときに約束になってしまいます。つまり答えないことは、逃げではなく前提の確認だと言えます。なお、広告の表示については法令上の定めがあります。本ページはその可否や解釈を扱いません。所属先の定めと関係する法令に従ってください。
答えないまま、話を進めるには
反応の見通しではなく、誰に届く枠なのか、どんな見え方になるのかを渡します。判断の材料が増えれば、相手は自分の側で見積もれます。見積もりの前提が相手の手元にある状態をつくるのが先です。材料の並べ方は毎回同じでよいので、台本に残しておけます。
過去の掲載に触れるときは、そのときの内容と時期を添えます。条件が違えば結果も違うと分かる形にしておくと、約束として受け取られにくくなります。条件を添えない数字だけが、いちばん約束に近く聞こえます。
その場で考えると、つい見通しを口にします。答えない場合の言い方も、台本のなかに一行として置いておきます。書いてあれば、迷う時間が減ります。答えないと決めておくことは、相手に不親切にすることとは別だと分けて考えます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
効果を聞かれる場面を、先に試せます
見通しを求められる場面設定
相手が反応の見通しを求めてくる場面を設定できます。約束せずに材料を渡す言い方を、繰り返し試せます。材料の出し方を変えて、どの並べ方だと相手が自分で考え始めるかも試せます。
食い下がられた場合の続きも練習できます
重ねて聞かれる場面の練習
材料を渡しても、相手がもう一度見通しを求めてくることがあります。その場合の続きまで通しておけます。短い時間でも一つの場面は通せます。
どこで見通しを口にしたかが残ります
言い過ぎが残る記録
見通しに近い言い方をした箇所が、記録に残ります。自分が踏み込みやすい場面の型も見えてきます。AIが引き受けるのは、この繰り返しと記録までです。
型を会話にほどいた例です
指導の枠組みを現場で使えるようにした企業
指導の考え方として広く知られている枠組みを、現場で使えるようにしたい企業がありました。集合の研修は時間を合わせるのが難しく、学んでも時が経つと抜けていきます。枠組みとして分かっていても、実際の一対一の場面で自然に使うところまでは届いていませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
取り組みとして、その枠組みを練習できる対話の場面へほどきました。経験を積んだ立場の人を対象に、指導の場面での対話を実際に何度も通せる形へ分解しています。
示されているのは、資料の上の枠組みで終わらせず、会話の形にほどくという順序です。数値は公開されていません。お伝えできるのは、この進め方そのものになります。
台本を持っているだけでは足りず、会話としてほどいておく必要がある。この点が本ページの話と重なります。
日本の大手製薬企業
日本の大手製薬企業では、チームを率いる役割につき始めた人たちの指導の力が課題になっていました。担当としての仕事を持ちながら、メンバーを支える役割も同時に担います。研修で知識を入れても、一対一の場面で自然に使えるまでには間がありました(出典:導入企業へのヒアリング)。
取り組みとして、指導の場面ごとに対話の型を用意し、段階を分けた複数回の研修のなかでAIを相手に繰り返し通しました。
最後の回の時点では、ほとんどの受講者が実際に指導を試しており、試した人の多くが、メンバーの側に変化を感じたと答えています(出典:導入企業へのヒアリング)。回数を通すうちに、型が会話として出てくるようになったわけです。
答えない言い方も型の一つです。型として持っていても、口に出す回数がなければ、その場では出てきません。