営業とは何かを伝える研修、その定義は配属後も残りますか
導入研修の最初のコマで、営業とはお客様の課題を一緒に考える仕事です、と伝えます。受講者はその場でうなずきます。ところが配属後に手渡されるのは、訪問件数の目標と商品資料です。研修で伝えた営業観は一度きりですが、現場の言葉は毎日繰り返されます。新人が受け取る答えは、しだいに後者へ寄っていくのです。
新人の営業観は、どこで形づくられるのか
一度きりの言葉と、毎日の運用
導入研修では、営業という仕事の意味を最初に共有します。お客様の課題を一緒に考える仕事です、という言葉は、その場ではきちんと伝わります。ところが配属後、新人の一日を形づくるのは別の情報です。手渡されるのは訪問件数の目標と商品資料であり、日報に書き込む欄も、朝会で読み上げられるのも件数と金額です。件数管理も数値目標も、営業組織を動かすうえで欠かせない業務です。どちらか一方を減らせばよいという話ではありません。ただ、件数を追うことと、お客様の課題を一緒に考えることは、本来は同じ商談のなかで両立するはずです。しかし、その接続が言葉にされる場面は多くありません。新人は二つを別々のものとして受け取り、毎日繰り返されるほうを、営業という仕事の輪郭として覚えていきます。育成担当者から見れば、研修は確かに実施されています。それでも、配属後の毎日と並べたとき、一度きりの言葉はあまりに分が悪いのです。
日報の欄が伝えること
たとえば、配属3週目の新人が、時間をかけてお客様の困りごとを聞き出した日があります。ただ、その日の日報に記入できる欄は、訪問件数と提案金額だけでした。翌週、その新人は聞く時間を短くして訪問数を増やします。誰も間違ったことをしていません。それでも、営業とは何かという問いへの答えは、静かに置き換わっていきます。
営業観を伝える回を、どう組み立てるか
営業とは何かを伝える研修では、定義だけを扱わないという選び方があります。訪問件数の目標や日報の欄が、お客様の課題を一緒に考える仕事とどこでつながるのか。その接点を、定義と同じ回のうちに言葉にしておきます。
定義は聞いて納得するものとして扱われ、やってみて分かるものになっていません。課題を一緒に考えるとはどう切り出すことなのか、その回のうちに一度は声に出してみます。口に出せた言葉だけが、行動の候補として残ります。
受講者が一人ずつ試す時間を集合研修で確保するのは、育成担当者にとって簡単ではありません。相手役の人数にも、講師が見られる回数にも限りがあります。定義を行動として残す練習の場をどう用意するかが、次の論点になります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
日々の商談場面を、そのまま練習にできます
自社シナリオの設定
AIが顧客役を担うため、自社で実際に起きている商談場面を、そのまま練習の題材にできます。訪問件数を追う日常のなかで、お客様の困りごとをどこで聞き出すのか。その一続きの流れを、新人が自分の言葉でたどれます。
聞いて終わらせず、その場で口に出せます
AIを相手にした反復練習
相手はAIなので、同じ切り出し方を何度繰り返しても気兼ねがいりません。順番待ちも、相手役の予定調整も不要です。研修の当日に一度でも声に出しておけば、定義は聞いた言葉ではなく、試した行動として新人のなかに残ります。
一人ひとりの練習を、その場で確認できます
個別の改善提案
練習が終わると、どの場面をどう変えればよいかを、一人ひとりが個別に確認できます。研修チームが対応できる回数に、育成できる人数が左右されにくくなります。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一という部分で、目標設定や動機づけは引き続き人の役割です。
導入企業で起きた、新人育成の変化
バイオ医薬品・営業800名超
ワクチンを主力とするバイオ医薬品企業では、800名規模の営業組織のなかで、新入社員の実践経験が不足していました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、同じ訪問シナリオライブラリを800名が使える体制を整えました。
その結果、新任営業が独り立ちするまでの期間は60日から30日に短縮されました。新任営業に対する顧客満足度も、フォローアップ調査で23.5%向上しています(出典:導入企業へのヒアリング)。
日本市場の製薬企業・若手MR
日本市場で事業を展開する製薬企業では、若手MRの育成が同行訪問や見学に依存しており、実践に近い練習の機会が限られていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、若手MRが実際の訪問シーンを高い頻度で練習できる仕組みを構築しました。
その結果、研修後7〜9カ月の時点で、医師との対話型面談回数が研修前比で約2倍に増加しました(出典:導入企業へのヒアリング)。