その営業研修、誰のどの力を伸ばしていますか
営業力を高める研修を、毎年同じ内容で全員に実施している組織があります。しかし営業力は、性質の異なる複数の力が束になったものです。聞き出す場面で止まる担当者と、伝える場面で崩れる担当者では、必要な練習は違います。誰のどの力が伸びていないのかを見ないまま組むため、課題のある力に研修の時間を使えていないのです。
同じ研修で、伸び方が分かれるのはなぜか
一つの塊で語られる営業力
研修の企画書には営業力の強化という言葉が並びますが、その中身を一段掘り下げて書き出す機会は多くありません。ある企業の研修担当者が、受講者の上長に「どの場面でつまずいていますか」と尋ねたところ、返ってきたのは「提案が弱い」という一言でした。この一言には、相手の予算や決裁の流れを聞き出せていない場合も、聞き出した内容を要点にまとめられない場合も、懸念を示された瞬間に引き下がってしまう場合も含まれています。どれが起きているかで、必要な練習は変わるのです。それでも研修は、全員に同じ内容で同じ時間だけ実施されます。すでにできている担当者には聞き慣れた話が続き、つまずいている担当者が自分の課題を扱える時間は数分しかありません。受講後のアンケートは悪くない点数が出ますが、商談の場面で何が変わったかは追えないままです。
設計に確信が持てない現場
研修の企画では、日程と講師と受講者の名簿が先に決まり、鍛える対象は最後まで言葉にならないことがあります。前年の資料をもとに内容を組み、そのまま当日を迎える場合もあります。企画の段階で「今回はどの力を、誰について伸ばすのか」を一行で書けるかどうかを確かめてみてください。ここが埋まらないまま実施すると、終了後に何が変わったのかを確かめる手がかりが残りにくくなります。問われているのは回数ではなく、鍛える対象をどこまで細かく特定できているかだと言えます。
営業力を分けてから、研修を組む
営業力を、日々の商談で起きている行為の単位まで分けてみてください。相手の状況を聞き出す、要点を整理して伝える、懸念に向き合う、次の一歩を相手に決めてもらう。四つに分けて名前を付けた時点で、今回どの力を鍛えるのかを選べます。
分けたあとに必要なのは、個人ごとの現在地です。四つのうちどこでつまずいているかは、同じチームの中でも一人ずつ異なります。その違いが見えないままでは、研修の内容を全員分そろえるほかありません。
現在地が分かると、研修の時間の使い方を変えられます。もう身についている担当者には短く、課題が残る担当者には長く配分できます。この調整を人手で回すのは、対象が数十名を超えると難しくなります。個人ごとに違う練習を同時に走らせられるかが、分かれ目になります。
営業力を、自社の言葉で分解できます
段階別の評価項目と重みづけ
UMU AIロープレでは、導入、ヒアリング、価値提案、反論対応、クロージングという商談の段階に沿って練習が進みます。段階ごとの評価項目と配点は、自社の営業の考え方に合わせて設定できます。営業力という言葉が、練習と評価の中で扱える単位に分かれるのです。
課題のある力が、その場で分かります
個人別の診断と改善提案
練習が終わると、段階ごとのスコアと構造化されたレポートをその場で確認できます。全体的によかった、という講評では終わりません。AIは一人ひとりの対話内容をもとに、どこで課題が出たのかと、次に何を練習すればよいのかをあわせて示します。マネージャーは面談の前に、この記録を確認できるようになります。
伸ばしたい力に、練習を集中できます
順番待ちのない反復練習
AIとの練習は人数の制限なく同時に実施できるため、指導者の予定が空くのを待つ必要がありません。聞き出す段階に課題がある担当者と、反論対応に課題がある担当者が、同じ週にそれぞれ別のシナリオへ取り組めます。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一までで、目標設定や動機づけはマネージャーの役割として残ります。
鍛える対象を絞った企業の取り組み
体外診断・グローバル大手
体外診断分野のグローバル大手企業では、5名の研修担当者が1,500名の能力認定を担い、認定は四半期に1回しか実施できませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、自社で定めた5つの訪問プロセスごとに、課題のある段階をその場で示す仕組みを整えました。
その結果、認定は準備ができた人から随時受けられるようになり、認定通過者の実訪問における成約率は22.4%向上しました(出典:導入企業へのヒアリング)。
生命保険・国内大手
日本大手の生命保険会社では、対人での練習に心理的なハードルがあり、練習の頻度が上がりませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、関係構築やニーズ把握、異議対応など、5つの学習カテゴリーと10項目の主要営業スキルに分けて練習できる環境を整えました。
その結果、営業担当者と管理職の双方に20以上のシナリオを展開し、スキルごとに練習を重ねられるようになりました(出典:導入企業へのヒアリング)。