ロープレの評価項目で、次の一手の選び方を確認できていますか
ロールプレイングの講評にばらつきが出ないよう、ロープレの評価項目を一覧にして運用している組織は少なくありません。あいさつをしたか、必要な確認をしたか。その場で有無を判断できる行動が並びます。ところが商談の出来を分けているのは、相手の答えを受けて次の一手をどう変えたかという部分にあるのです。
項目に書けることと、書けないことは何か
観察できる行動に寄る評価項目
評価項目を用意する利点は、はっきりしています。講評する立場によって指摘が変わりにくくなり、受講者も何を見られているかを事前に把握できます。ただし、項目として書けるのは、その場で有無を判断できる行動です。名乗りと訪問目的を伝えたか、決裁の流れを確認したか、資料のどのページを示したか。いずれも、観察していれば確かめられます。一方で本番の商談で差がつくのは、相手が「まだ検討中です」と答えたあと、その言葉を受けて質問を切り替えたか、それとも用意した説明を続けたかという部分です。ここは、やったかやらなかったかでは書き分けられません。その結果、評価シートは書ける行動から順に埋まっていき、商談の分かれ目にあたる部分だけが入らないまま運用が続きます。項目を追加しても、この部分は項目の形になりません。
合計点では分からない止まり方
点数をつけると、合計で見るようになります。たとえば各項目が3点満点なら、合計点が出ます。ところが合計が高いことと、本番で通用することは別です。一つの場面で会話が止まれば、商談はそこから進みません。それでも合計では、ほかの項目が補ってしまいます。知りたいのは合計ではなく、止まる箇所があるかどうかなのです。
評価項目の外側をどう設計するか
項目を作るときは、有無で確かめられる行動から書き出します。名乗りと訪問目的を伝えたか、決裁の流れを確認したか、次回の約束を取り付けたか。ここまでは一覧にできます。そのうえで、育成を担当する側は、一覧に入らない部分を切り分けておきます。相手の答えを受けて質問を変えたかどうかは、場面ごとの判断として扱います。この線引きを先に決めておくと、項目を足し続ける作業から解放されます。
合計点の代わりに、商談の段階ごとに結果を並べます。導入で止まったのか、ヒアリングで止まったのか、反論への対応で止まったのか。どの段階で会話が進まなくなったかが分かれば、次に練習する場面が一つに絞れます。
では、場面ごとの判断や段階ごとの止まり方を、毎回そろった形でどう記録するのでしょうか。人の目だけで全員分を追うには限りがあります。ここから先は、練習の場そのものに評価の仕組みを組み込めるかどうかが分かれ目になります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
順序と選び方まで、その場で評価できます
商談の流れに沿った戦略評価
UMU AIロープレでは、自社で定めた商談プロセスと段階ごとの基準に沿って、対話全体を評価します。決められた言葉を口にしたかどうかではなく、その場面で適切な質問や提案を選べたかを確認できます。項目表に書けなかった順序と選び方が、練習のたびに記録として残ります。
止まった段階を、数字で特定できます
段階別の成長データ
練習ごとのスコアは、導入、ヒアリング、価値提案、反論対応、クロージングという段階に分けて残ります。初回スコアと最高スコアの推移も追えるため、合計では埋もれてしまう一点を見つけられます。ヒアリングは伸びているものの反論対応で止まっている、といった把握ができるようになります。
自社の重点を、評価の配点に反映できます
評価基準と配点の設定
段階ごとの評価基準と配点は、自社の商談モデルに合わせて設定を変えられます。反論対応を重く見る、ニーズの掘り下げを最優先にするといった方針を、そのまま採点に反映できます。AIが担うのは、反復練習の相手と評価基準の統一までです。目標の設定や動機づけは、引き続き育成担当の役割になります。
評価の観点を検証した企業の取り組み
製薬分野のグローバル企業
循環器・がん・免疫領域を担当する製薬分野のグローバル企業では、営業担当者5,500名に対して、即時かつ客観的で構造化されたフィードバックを提供することが困難でした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、40以上の知識項目に対して80〜120の模擬業務シーンを設計しました。
ABテストの結果、オンライントレーニング群の業績がオフライン研修群を上回りました。直属マネージャーは、ダッシュボードを通じて部下の行動・能力の習得状況を把握しています(出典:導入企業へのヒアリング)。
日本の保険代理店企業
日本の保険代理店企業では、AIを使った練習に本当に効果があるのかを、比較データで示す必要がありました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、AI練習を行った実験群と、AIを使用しなかった対照群を、5つの独立した評価軸で比較する統制実験を設計しました。
15名の評価者が、約150名の保険営業担当者による対話練習動画を確認し、5つの評価軸について5点満点で評価した結果、5つすべての評価軸で実験群が対照群を上回りました(出典:導入企業へのヒアリング)。