法人営業研修を重ねても、商談が変わらない理由
法人営業研修を毎年実施していても、商談が稟議の手前で止まってしまうチームがあります。担当者との対話は好感触でも、購買部門や設計部門の評価軸までは持ち帰れていません。課題の根幹は研修の回数ではなく、顧客の社内で複数の関係者が動く場面を、練習に組み込めていない点にあるのです。
法人営業の研修は何が違うか
一般的な営業研修との違い
法人営業研修と、個人のお客様を相手にする営業研修は、前提が異なります。個人向けの商談では、目の前の相手が最終的な決定者であることが多く、その場での納得がそのまま成約につながります。一方、法人営業で向き合う担当者は、決定権を持たないことがほとんどです。仕様を確認する設計部門、価格と納期を見る購買部門、稟議を承認する上長が、それぞれ別の基準で提案を評価します。そのため、法人営業の研修が本当に扱うべきなのは、目の前の担当者を説得する話し方ではありません。担当者が社内で説明するための材料を、どう手渡すかという設計なのです。ただ、ここにはもう一層、見ておくべきことがあります。
教わらない、社内合意の進め方
商談が前に進まないとき、原因は担当者の提案力や話し方にあると考えがちです。ところが法人営業では、提案そのものより、商談が終わった後に顧客の社内で起きることが結果を左右します。担当者が上長にどう説明し、購買部門の質問にどう答えるか。そこで使われる言葉を用意できているかどうかが、稟議の通過を分けます。ただ、従来の研修で扱われてきたのは、目の前の相手との対話までです。この社内合意を助ける会話こそ、練習の場を最も作りにくい領域と言えます。
従来の研修設計が抱える難点
従来の演習では、同僚が担当者役を一人だけ演じます。実際の法人営業では、同じ提案を設計部門は実装リスクで、購買部門は価格と納期で評価します。評価軸が複数ある場面を、演習で体験する機会はほとんどありません。
そのため、複数部門との会話を学べる場は、上長やマネージャーとの同行訪問に限られます。法人営業の商談は数カ月に及び、似た場面が短期間に何度も巡ってくるわけではありません。順番待ちのあいだに、練習の回数は限られてしまうのが現実です。
同行後の振り返りも、「もう少し具体的に」という言葉で終わりがちです。その結果、どのプロセスに課題があったのか、次の商談で何を変えるのかが定まりません。指導の内容も、マネージャーの経験によってばらついてしまいます。
相手の立場を変えて、何度でも練習できます
役職ごとに設定できるAI顧客役
設計部門、購買部門、決裁を行う上長といった相手を、練習の中で切り替えられます。UMU AIロープレでは、役職や性格、気にする論点をそれぞれ設定できるため、同じ提案を別の評価軸で受け止める相手と、順に対話を重ねられます。誰に何から話すべきかを、商談の前に確かめられるようになります。
順番を待たずに、練習の回数を増やせます
すき間時間に始められる反復練習
商談と商談のあいだに、練習を差し込めるようになります。UMU AIロープレは相手のスケジュール調整が不要で、移動中や訪問の直前でも、スマートフォンから練習を始められます。同時に何人でも利用できるため、チーム全員が順番を待たずに、必要な場面を繰り返し確認できます。
どこを直すかを、対話の直後に確認できます
商談プロセス別の評価レポート
練習が終わった時点で、どのプロセスに課題があるかを確認できます。UMU AIロープレは、導入、ヒアリング、価値提案、反論対応、クロージングの各段階を分けて評価します。マネージャーはこの記録をもとに1on1に臨めます。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一までで、目標設定や動機づけは引き続きマネージャーの役割です。
分散した営業組織での実践例
同じく認定待ちが長い組織
体外診断分野のグローバル大手企業では、5名の研修担当者が1,500名の営業担当者の能力認定を担い、認定は四半期に1回しか実施できませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、企業が定めた5つの訪問プロセスに沿って、準備ができた人から認定を受けられる仕組みを整えました。
その結果、認定は随時実施できるようになり、認定通過者の実訪問における成約率が22.4%向上しました(出典:導入企業へのヒアリング)。認定を待つ期間がなくなったことで、営業活動を始めるまでの時間も短くなったのです。
同じく育成が拠点任せの組織
日本で事業を展開する、外資系の大手生命保険会社では、新人育成が支社ごとに行われ、指導の方法も基準も支社によって異なっていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、オフラインのOJTを受けたグループと、AIとの練習を行ったグループを比較しながら、育成プロセスの標準化を進めました。
その結果、3カ月後にはAIで練習したグループの顧客向け提案数が30%増加しました(出典:導入企業へのヒアリング)。成約に至った受講者の練習記録を教材に組み込むことで、標準化が続く仕組みも整いました。