環境変化の壁を越える。5カ月間で約1,300回の自主的なアウトプット練習が生んだMRの「行動変容」と、データが証明する18%の成長。
- 製薬・医薬
- 一般社団法人日本血液製剤機構
- 1001~5000名
- 人材への投資対効果を高める
- 営業教育・販売代理店トレーニング
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- 研修ノウハウ
- パフォーマンスラーニング
- UMU活用事例
一般社団法人日本血液製剤機構 経営戦略本部 人事部 人財育成課
秋山 英紀さん
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企業概要
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社名:一般社団法人日本血液製剤機構(JB)
業種:医薬品製造・販売(血漿分画製剤)
従業員数:1,257名(2024年10月1日時点)
ホームページ:https://www.jbpo.or.jp/
Performance Learning Award 2025 受賞企業
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本事例で紹介する一般社団法人日本血液製剤機構は、ユームテクノロジージャパンが主催する「Performance Learning Award 2025」の受賞企業です。同アワードは、学習を企業の業績や経営インパクトに直結させた革新的な取組みを表彰するものです。一般社団法人日本血液製剤機構は、AIを活用した徹底的なアウトプット演習により、重点製品の適正使用指標を18ポイント向上させた点(行動変容)が評価され、2025年度の受賞企業として選出されました。
Key Takeaways
- 課題: コロナ禍以降、MRは医師との面談機会が減少。MRのアウトプットスキルの低下や知識不足が認められた。
- 解決策: AI活用学習プラットフォーム「UMU」を導入し、「インプット主体の研修」から「アウトプット主体の研修」へ研修モデルを抜本改革。AIを活用したアウトプット練習に関しては、心理的安全性を担保した練習環境を構築した。
- 成果: 5カ月間で1,307回の自律的な練習が行われた。自律的な練習に加え、マーケティング部門からの活動推進や、行動変容を促すための研修を実施することで、重点製品の「症例詳細確認率」が48%から66%へ大幅に向上。知識を現場の行動へと変換することに成功した。
1. 導入のきっかけ・背景
「善意と医療のかけ橋」を体現する、という使命。しかし、大きな環境変化の中で、「アウトプット不足」という構造的な課題に直面。
── まず、貴機構の基本理念と、導入前に抱えていた課題についてお聞かせください。
秋山さん:私たち日本血液製剤機構(JB)は、善意の献血血液を原料とした「血漿分画製剤(けっしょうぶんかくせいざい)」を製造・販売しています。掲げている基本理念は、「善意と医療のかけ橋」です。私たちの製剤は、善意の献血血液からつくられており、血液は商業的に売買されるべきではないという基本的考え方に基づき、営利を第一目的とせず、「安全性と信頼性を高めること」を最優先とし、安定供給と献血血液による国内自給の達成に貢献しています。
この理念を体現するためには、MR(医薬情報担当者)が医療関係者に対し、正確かつ分かりやすく情報提供を行う能力が不可欠です。しかし、コロナ禍以降、医師との面談機会や対面研修が激減し、さらには組織のスリム化も相まって、MRがコミュニケーションスキルを磨く場が失われていました。
その結果、現場では「アウトプットスキルの低下」や「知識不足」が顕在化し、モチベーションの低下も見られるようになりました。医療従事者と直接対話をするMRにとって、こうした現場の『対話力』に関わる課題は、私たちのミッションである適正使用の推進において、決して看過できない問題だったのです。
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2. 選定理由・決め手
選定の決め手は、UMUに備わっていた「課題解決のための要素」。インプット主体の研修から脱却し、UMUと共に挑んだ学習プロセスの改革。
── 多くのツールがある中で、なぜAI活用学習プラットフォーム「UMU」を選定されたのでしょうか。
秋山さん:最大の決め手は、「誰もが気軽に、かつ効率的にアウトプット練習ができる環境」を構築できる点でした。 従来の集合研修や対面ロールプレイングは、組織のリソースを大きく消費する上に、実施頻度にも限界があります。また、上司を相手にした練習ではどうしても緊張感が先に立ち、回数をこなすことが困難でした。
その点、UMUであれば、AIが相手となるため、MRは心理的な負担を感じることなく、何度でも納得いくまで練習を繰り返すことができます。さらに、AIによる即時のフィードバックが得られるため、自己学習のサイクルを高速で回すことが可能です。
また、私たちは「インプット」についても見直しを行いました。全37コース、464セッションにも及ぶ膨大な資料をUMU上に集約し、検索性を高めることで、MRが必要な時にすぐに情報にアクセスできる「自己学習プラットフォーム」としての機能も充実させました。この「インプットの効率化」と「アウトプットの最大化」を両立できる点が、UMU導入の大きな理由です。
3. 導入後の効果・成果
「やらされる研修」から「自ら学ぶ文化」へ。89%のMRが肯定的な反応を示した、称賛と可視化によるモチベーション革命。
── 導入後、具体的にどのような成果が得られましたか。
秋山さん:定量的な数値として、大きな「行動変容」が確認されています。 特に注力したA製品の適正使用活動において、マーケティング部門からの活動推進に加えて、UMUを活用した研修に落とし込んで実施した結果、前期間と比較して「処方疾患確認率」が91%から95%へ向上しました。さらに、難易度の高い「症例詳細の確認率(検査値などのヒアリング)」においては、48%から66%へと、実に18ポイントもの大幅な向上を達成しました。これは、単に知識がついただけでなく、MRが現場で自信を持って医師と面談に挑むことができていることを証明しています。
また、MRの学習姿勢にも変化が起きました。導入からわずか5カ月強で、自律的なアウトプット練習の回数は、合計1,307回、1人あたり約9回に達しました。アンケートでは、89%のMRがポジティブな反応を示しており、「アウトプット練習ができる環境がいかに重要か」を再認識する結果となりました。
運営側としても、練習動画の公開範囲を限定したり、練習回数をランキング化して称賛したりすることで、「陰の努力」を見える化する工夫を行いました。これが「やらされる研修」から「自ら学ぶ文化」への転換を後押ししたと考えています。
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4. 今後の展望・ビジョン
「善意と医療のかけ橋」を体現し続けるために。テクノロジーと人の力を融合させ、医療関係者、そして患者様へ貢献できる人財育成を。
── 今後の展望をお聞かせください。
秋山さん:今回の取組みで、知識定着からスキル向上、そして行動変容に至る「道筋」を作ることができました。しかし、私たちの目指すMR像は、単に説明がうまいだけでなく、医療関係者のニーズを汲み取り、双方向のコミュニケーションで成果を上げられる人財です。
今後もUMUを活用し、さらに実践的なコミュニケーションスキルの強化を図っていきます。ベテランから若手まで、すべてのMRがデジタルの力を借りて成長し続けることで、基本理念である「善意と医療のかけ橋」をより高いレベルで体現し、患者様と医療現場に貢献してまいります。
UMU 活用POINT
1.AIエクササイズによる「行動変容」の加速
従来、対面で行っていたロールプレイングやプレゼン練習を「UMU AIエクササイズ」に置換え。AIによる客観的な採点と、何度でもやり直せる心理的安全性が、MRの練習量を劇的に増加させ、実際の営業現場でのトーク品質の向上へと繋げました。
2.マイクロラーニングと検索性による「自己学習化」
膨大な製品資料や学習コンテンツを464セッションに整理し、タグ付けによる検索性を強化。さらに、AIビデオ機能を活用してテロップ付き動画を作成するなど、音声が出せない環境でも学べる工夫を凝らし、隙間時間の有効活用を実現しました。
3.「称賛と可視化」によるモチベーション管理
練習回数のランキング化や、トップ画面での共有を通じて「陰の努力」を称賛する文化を醸成。一方で、未実施者のリストは公開せず「吊るし上げ」を避けるなど、心理的安全性に配慮した運用が、89%という高い肯定的な評価につながりました。
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まずはコレから!
学びが変わる。組織が変わる。
生成AI時代に成果を生む、
UMUのAIラーニング戦略と事例を公開
UMU(ユーム)は、2014年にシリコンバレーで誕生し、現在では世界203の国と地域で100万社以上、日本では28,000社以上に導入されているグローバルAIソリューションカンパニーです。AIを活用したオンライン学習プラットフォーム「UMU」を核に、学術的な根拠に基づいた実践型AIリテラシー学習プログラム「UMU AILIT(エーアイリット)」、プロンプト不要であらゆる業務を効率化する「UMU AI Tools」などの提供により、AI時代の企業や組織における学習文化の醸成とパフォーマンス向上を支援しています。従業員が自律的に学び、AIリテラシーを習得・活用することで業務を効率化し、より創造的で戦略的な仕事に集中できる時間や機会を創出。これにより、企業の人的資本の最大活用と加速度的な成長に貢献します。
