営業マンのトレーニングで、やめることが題材にならない理由
営業マンのトレーニングを設計するとき、題材は新しくできるようにすることから選ばれます。聞き方を身につける、説明の型を覚える。どちらも設計しやすい題材です。ところが現場で差がつく場面を見ていくと、足りないことよりも、続けてしまっている進め方のほうが効いていることがあるのです。
なぜ、いつもの進め方は見直されないのか
止まらないから、気づけない
説明が長くなること、相手が話し始めたところに自分の言葉を重ねてしまうこと。営業担当者が商談で繰り返している進め方には、こうした癖が含まれます。確認のつもりの質問が続いて、相手が考える時間をなくしてしまう場面もあります。資料の順番どおりに進めた結果、その日いちばん聞きたかったことを聞けないまま席を立つこともあります。ただ、これらは失敗として自覚されにくいものです。商談はそれなりに進み、相手も途中で止めはしません。次回の日程も決まり、報告としては問題のない一日になります。本人にとっては、いつもどおりのやり方でしかないのです。研修を設計する立場から見ても、事情は同じです。受講後のアンケートに並ぶのは「質問の仕方をもっと学びたい」といった、足す側の要望です。手放したほうがよい進め方は、本人が課題として言葉にしにくいため、要望としても上がってきません。次のトレーニングの題材は、こうして足す側だけで埋まっていきます。
経験があるほど固まりやすい
経験を重ねた人ほど、うまくいった進め方が固まりやすくなります。同時に、商談に使える時間は短くなっています。B2Bの購買担当者の67%が、営業担当者を介さない購買体験を望んでいるという調査もあります(出典:Gartner)。短いやり取りほど、進め方の癖が結果に表れやすいと言えます。
足す側と手放す側、両方を扱えるか
新しくできるようにする題材は、形が決まっています。聞き方の型や、説明の順番です。どれも正解の状態を先に示せるため、教材にも評価表にも落とし込めます。一方で、手放す側には見本がありません。何をやめるかは、その人が実際にどう進めたかを見なければ決まらないのです。
自分の商談を思い出して振り返っても、いつもどおり進めた部分は記憶に残りにくいものです。外から見た材料がないかぎり、やめる候補は本人の口から出てきません。
進め方の違いを比べるには、同じ相手、同じ場面を、条件を変えずに繰り返せる環境が要ります。人が相手役を務める練習では、この条件をそろえること自体が難しくなります。
自分の進め方を、外から確認できます
プロセス別の即時フィードバック
UMU AIロープレを活用すると、練習の直後に、ヒアリングから異議対応までのどの段階で何が起きたかを確認できます。話が長くなった箇所も、相手の発言に重ねた箇所も記録に残るため、やめる候補が本人の目に見える形になるのです。
同じ場面を、何度でも繰り返せます
条件をそろえた反復練習
AIが顧客役を務めるため、同じ顧客像、同じ場面で、進め方だけを変えて試せます。前回より説明を短くしたとき、相手の反応がどう変わるか。その違いを自分で比べられるので、やめてみる判断がしやすくなります。
チーム全体の傾向を、データで見られます
段階別のチームデータ
練習の記録は段階ごとに集計され、多くの担当者が同じ場面でつまずいていることも見えてきます。個人の課題か、設計側で扱う課題かを分けられます。AIが担うのは反復練習と評価基準の統一までで、目標設定や動機づけは人の役割です。
トレーニング設計を見直した企業の例
アパレル小売・500店舗超
国内外に500店舗超を展開する高級アパレルグループでは、経験を重ねたスタッフほど、割引を起点とする接客が定着していました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、地域や店舗をまたいで同じシナリオライブラリで練習できる体制を構築しました(出典:導入企業へのヒアリング)。
その結果、導入した年の大型セールでは、自社チャネル経由の流通総額が前年比90%以上増加しました(出典:導入企業へのヒアリング)。
生命保険・大手外資系
日本で事業を展開する大手外資系の生命保険会社では、新人育成が各支社の主導で行われ、指導の方法や基準が支社ごとに分かれていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこで、オフラインのOJT研修を受けるグループと、UMU AIロープレで学習と練習を行うグループに分けたABテストを実施しました(出典:導入企業へのヒアリング)。
その結果、3カ月後にはUMU AIロープレで練習したグループの顧客向け提案数が30%増加しました(出典:導入企業へのヒアリング)。