セールスイネーブルメントのコンサルティング後に何が残るか
セールスイネーブルメントのコンサルティングを終えた時点では、営業プロセスの定義もプレイブックも手元にそろっています。ところが走り出したあと、毎週の練習を回し、シナリオを足していくのは社内の担当者です。分かれ目は提案の中身ではなく、引き渡された後に自社だけで回る設計になっているかにあるのです。
引き渡しの後、練習を回すのは誰か
資料はそろい、練習は止まる
コンサルティングの期間中は、営業プロセスの定義からプレイブック、トレーニングのカリキュラム、評価シートまでが整います。契約が切れる頃には、必要な成果物は手元に残っています。問題はその先です。プレイブックを最新の商談に合わせて直し、練習後の振り返りを続ける作業は、社内の担当者の仕事として残ります。ところが、この役割が誰のものかを決めずにプロジェクトを終える組織は少なくありません。イネーブルメントの担当者が他の業務を抱えたまま兼務すると、更新のたびに手間がかかり、数カ月で練習の頻度が下がっていきます。
外部に頼り続ける前提
もう一つ見落とされやすいのは、引き渡しの設計です。シナリオを一つ直すだけでも外部の担当者やIT部門への依頼が必要な形になっていると、反映までに数週間かかるケースも少なくありません。成果物は手元にあるのに、更新の判断が自社の外にある状態が続くのです。
期間中と終了後で変わる役割
コンサルティングの期間中に整うのは、あるべき姿の言語化と、それを支える文書です。営業プロセスの定義やプレイブック、評価シートは、外部の知見を入れたほうが早く形になります。ここは委ねてよい範囲と考えられます。
もう一つは、引き渡しの形です。運用の権限が自社の担当者に渡る設計になっているか、更新のたびに外部への依頼が要る設計なのか、契約を結ぶ前に確かめておけます。
最後に残るのが、継続を担う人の問題です。練習の場を用意し、シナリオを足していく作業を兼務の担当者が抱えたままにしないために、仕組みの側で軽くできる部分を探しておけます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
構築は任せ、運用は社内に戻せます
代行構築と自社構築の併用
素材を渡して構築を任せるモデルと、標準テンプレートを使って自社でノーコードで作るモデルの両方があります。最初は代行で立ち上げ、慣れた段階で自社運用へ移せるため、ベンダーに依存し続けない形を選べます。
シナリオの修正を社内で完結できます
ノーコードの管理画面
管理権限を事業部門へ開放できるため、IT部門に依頼しなくても、シナリオの修正から現場への反映までを社内で進められます。市場や商談の変化に合わせて練習の中身を差し替えられ、反映までの時間を短くできます。
引き渡し後も振り返りの材料が残ります
商談段階別の評価と伸び幅
練習が終わるたびに商談の段階ごとの評価と改善点が自動でそろい、初回からの伸び幅も追えます。AIが担うのは練習相手と評価の標準化までで、目標を決めて動機づけるのは社内のマネージャーの役割です。
自社の判断で段階を進めた例
体外診断領域の医療機器企業
第1段階は対面での1対1コーチングに頼り、負荷が高い割に効果が出にくい状況でした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでAIによる模擬練習を取り入れました。
次の段階へ進む判断は自社側が主導し、AIとの対話型トレーニングまで自力で進めました(出典:導入企業へのヒアリング)。
通信系の店舗運営企業
6,000名規模で店舗網が急拡大し、新人の早期の立ち上がりが急務でした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこで販売スキルとコンプライアンスの練習を一つのシナリオにまとめました。
その結果、短い育成期間でも必要な練習を終えられる体制が整いました(出典:導入企業へのヒアリング)。