住宅営業の接客、相手が足を止めた場所から始めますか
住宅営業の接客は、相手が自分の足で来たところから始まります。見学のあいだ、相手はどの部屋で足を止め、どこを二度見たかが目に見えています。ところが担当者の側には、説明する順番が用意されています。相手が見ていた場所は、その順番のなかには入っていないのです。
住宅営業の接客で、見ていた場所はどこへいくのか
順番を守ることが、先に来ます
展示場や完成した住まいを案内するとき、担当者は決まった順路で説明します。玄関、水まわり、収納、設備の説明。順番が決まっているのは、伝え漏れを防ぐためです。相手はそのあいだ、自分の関心で見ています。例えば、二階の窓辺で立ち止まって外を眺めていた相手に、順路どおり収納の説明を続けた。あとになって「日当たりが気になっていた」と言われる。こうした場面がこれにあたります。窓辺で足が止まったことは見えていたのに、会話の材料にはなりませんでした。順番を守ることと、相手の関心から始めることが、同時には成り立たなかったのです。
見ていた場所は、記録にも残りません
案内の記録に書かれるのは、案内した部屋と、話した内容です。相手がどこで足を止めたかは、担当者の記憶のなかにしか残りません。次に会うときには、それも薄れています。手がかりとして使えるのは、その場にいる数十分のあいだだけと言えます。なお、このページでは建て方や設備の選び方、資金の組み立て方は扱いません。それらの判断は、有資格の担当者や所属先の定めに沿って進めてください。
見ていた場所から始めるとは、どういうことか
案内する順路は変えなくてかまいません。変えるのは、話し始める場所です。ひととおり見終わってから、足が止まっていた場所を先に取り上げます。順路は伝え漏れを防ぐための道筋で、会話の順番とは別のものだと分けて考えます。
足を止めていたことから、関心の中身を推し量ることはできません。「あの窓のところで少し立ち止まられていましたが、何か気になりましたか」と、確かめる形で出します。当たっていなくても、そこから会話は始まります。見ていた場所を本気度の判定に使うことはできませんが、話の入り口としては使えます。
決まった順番で話すことは、繰り返すほど身につきます。順番を使わずに始めることは、練習していないと出てきません。相手の動きから入る形は、その場では思いつかないものです。順路を覚えるのと同じ回数だけ、入り方も試しておく必要があります。
業務シーンを1つ選ぶと、AIが顧客役を務めてあなたと1回の会話を行います。終了後、評価フィードバックを確認できます。
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順番を使わずに始める形を、試せます
相手の様子から入る場面設定
相手が気にしていた点が先に出てくる場面を設定して練習できます。用意した順番を離れたところから会話を始める形を、繰り返し試せます。相手が別の点を挙げてきた場合の続きも、そのまま続けて練習できます。
確かめる形の言い方を、何度でも直せます
決めつけない問い方の練習
気になった点を決めつけずに尋ねる言い方は、何度も口に出さないと整いません。相手の答えが想定と違ったときの続きも、あわせて練習できます。短い時間でも一つの入り方は試せます。
どの入り方で会話が続いたかが残ります
入り方ごとに残る記録
どの始め方をしたときに相手の話が続いたのかが、記録に残ります。順番から入った場合との違いも見比べられます。AIが引き受けるのは、この繰り返しと記録までです。
接客の場面を練習に置いた例です
複数の有名なブランドを扱う小売の企業
複数の有名なブランドを扱う小売の企業では、本部が細かく練った販売の方針を立てても、それを店舗の接客の場に移すところが十分に働いていませんでした。指導は人によるその場の教え合いに頼っており、質が店長の力量に左右されていました(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこでUMU AIロープレを活用し、店舗の接客の場面に絞った練習を用意しました。お客様が店に入ってから買うと決めるまでの流れを、ひと続きの対話の形で再現しています。
その結果、会員の獲得率と一人あたりの購入額がいずれも前年を上回りました(出典:導入企業へのヒアリング)。本部の方針が、店舗での会話として実行される形になったのです。
案内の順路をなぞるだけでは、会話は始まりません。来店から決定までを一続きの会話として練習した点は、住まいの接客にも置き換えられます。
各地に店舗を持つ衣料品のグループ
各地に店舗を持つ衣料品のグループでは、地域も扱うブランドもまたがるため、販売スタッフ全員に同じ水準の練習を用意する手立てが、従来は見つかりませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。
そこで場面ごとに相手役を設定し、地域や店舗が違っても同じ題材で練習に取り組める形を整えました。練習のあとには、その場でのやり取りに応じた指摘が返ります。
その結果、本部が定めた育成の基準が、どの店舗の現場にも同じ形で届きました(出典:導入企業へのヒアリング)。接客の質を、店舗の力量だけに任せない状態へ近づいたと言えます。
住まいの接客も、担当者ごとに入り方が変わりやすい仕事です。入り方そのものを練習の題材にできる点が、参考になります。