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商談後にオフィスで、営業マネージャーと担当者が一対一で振り返りを行い、見落としを洗い出しながら気づいた点を書き留めているシーンです。

ロープレの目的は、誰と組ませたかで決まっていませんか

研修の設計書には、ロープレの目的がはっきりと書かれています。ところが同じシナリオを使っても、同僚同士で組んだ回と、上司と部下で組んだ回とでは、その場で起きていることが変わります。実際の目的を決めているのは、書かれた一文ではなく、誰と誰を組ませたかという組み合わせなのです。

何が、その場の目的を決めているのか

組ませ方で練習の中身が変わります

同僚同士で組んだ回は、互いのやり方を確認し合う時間になります。相手も同じ立場ですから、答えに詰まったところで自然に助け合いが起き、話は落ち着いた形にまとまります。上司と部下で組んだ回は、様子が変わります。部下の側は見られていることを意識しますし、上司の側も、気づいた点をその場で伝えたくなります。新人と先輩で組んだ回は、先輩の運び方を写し取る時間になりやすく、新人が自分なりの組み立てを試す場面は後ろに回ります。どの組み合わせにも、そこでしか得られないものがあります。先輩のやり方を近くで見られる回もあれば、管理職が現場の言葉を直接聞ける回もあります。設計として選ぶ理由は十分にあります。ただ、研修の設計書に書いた目的は、こうして当日の組み合わせによって上書きされます。しかもこの上書きは、進行の乱れとしては表に出ません。参加者は指示どおりに進め、時間も予定どおりに終わります。そのため研修を設計する側が違和感を持つのは、次の期の設計を考える段になってからなのです。

組み合わせは都合で決まります

上司と部下で組む形を設計に入れても、その通りに実施できるとは限りません。管理職の業務時間のうち30~60%が管理業務と会議に費やされているという調査があります(出典:McKinseyの調査)。日程が合わなければ、その日に空いている人で組むことになります。設計した目的とは違う場が、こうして生まれます。

目的が一つに定まる条件とは

目的が決まる仕組み

ロープレの目的は、設計書に書いた時点ではまだ定まりません。当日、誰と誰が向かい合うかが決まったところで、その場の性格が固まります。相手が同じ立場なら確認の場になり、評価する立場の人が相手なら、見られる場になります。ですから目的を一つに保ちたいなら、相手を毎回同じにできるかどうかが先に問われると言えます。

組み替えの起きやすさ

実務では、組み合わせを固定しにくいものです。欠席が出れば別の人と組みますし、拠点が離れていれば毎回同じ相手を用意できません。一つの回のなかでも、途中で組み替えが起きます。そのたびに場の性格が動くため、同じシナリオを使ったのに受講者ごとに違う経験をして終わります。研修を設計する側は、その回で何を確かめたのかを一つに言い切りにくくなります。

道具に何を任せるか

ここで問いが一つ生まれます。目的を一つに保ちたい場面で、相手役を人に頼まずに進められるかどうかです。相手役が毎回同じであれば、誰と組んだかによる目的のぶれは起きにくくなります。相手役を人に頼む形のままでも、目的を一つに保つ余地はあります。ただしその場合は、同じ人を毎回確保できるかどうかが、そのまま設計の前提になります。一方で、人と組むことでしか得られない経験は、別の回として置き直せます。

毎回、同じ相手で練習を始められます

役職や性格、話し方、背景を自由に設定でき、懐疑的な相手や関心の薄い相手など複数のAI顧客像を同時に用意できる画面です。

相手役を務めるAI顧客

UMU AIロープレを活用すると、AIが顧客役を務めます。顧客の役柄や性格、話し方は管理画面で設定でき、同じ設定を何度でも使えます。同僚と組んだ回と上司と組んだ回で、場の性格が入れ替わることはありません。研修を設計する側は、その回で何を確かめたいのかを決めたまま、受講者全員に同じ条件を用意できます。なお、AIが担うのは相手役と評価基準の統一という部分です。目標を決めることや、意欲を引き出す働きかけは、これまでどおり人の役割として残ります。

欠席が出ても、条件は変わりません

離れた拠点にいる担当者が同時に練習を進められる仕組みを示し、指導する側がより踏み込んだ助言に時間を使える状態を表したイラストです。

時間と場所に縛られない反復練習

拠点が離れていても、同じ設定の相手と練習できます。手元の端末から始められるため、誰かの予定が空くのを待たずに済みます。受講者が5名でも50名でも、同時に同じ条件で進められます。研修を設計する側は、参加者の組み合わせを毎回考え直す手間から離れ、シナリオの中身そのものに時間を使えます。人と組む練習をやめる話ではありません。先輩のやり方を近くで見る回や、管理職が現場の言葉を直接聞く回は、目的を決めたうえで別に置けます。

その回で何を確かめたのかが分かります

対話が終わった直後に、プロセスごとの採点と改善が必要なポイントを示した構造化レポートが表示される画面です。

プロセス別のスコアと改善点

練習が終わると、商談の入口から締めまで、プロセス別にスコアと改善が必要なポイントを確認できます。同じ設定で繰り返しているため、前回との違いが受講者本人にも見て取れます。研修を設計する側は、同じ条件で集まった記録をもとに、次にどこを補うかを検討できます。なお、この記録は本人が次の練習を選ぶための材料であり、評価や査定に用いることを前提とした仕組みではありません。練習を重ねたからといって、本番の商談で同じ結果になると言い切れるわけではありません。

組み合わせに頼らない形に切り替えた例

製薬企業の若手MR育成

ベージュのジャケットを着た担当者が、机の上のタブレットに向かって両手を広げ、説明するしぐさで対話の練習に取り組んでいるシーンです。

日本市場で事業を展開する製薬企業では、中堅・ベテランMRが豊富な経験を持つ一方で日々の業務に追われ、大量の指導を担う余裕がありませんでした(出典:導入企業へのヒアリング)。

そのため若手MRの練習機会は、指導に回れる先輩がいるかどうかという事情に左右されていました(出典:導入企業へのヒアリング)。

この状況を受けて、AIロールプレイを用いた練習を取り入れ、相手役を人に頼まずに訪問シーンを高頻度で繰り返せる形へ切り替えました。指導に回れる先輩の予定を押さえなくても、練習の回数を確保できる進め方に変わりました。

MRの育成は、指導できる先輩の時間に左右されるという点で、多くの営業組織の育成と構造が重なります。組み合わせを変えれば成果が出るという話ではなく、目的を選べる状態に戻した進め方が参考になります。

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