【脳科学】なぜ勉強を「やらなきゃ」と思っても動けないのか?

【脳科学】なぜ勉強を「やらなきゃ」と思っても動けないのか?

「勉強しなきゃ…」と思っているのに、気づいたらスマホをいじっていた。

勉強しようと決めたのに、家に帰ってしまった。

やる気が出ない自分にイライラし、「自分は意志が弱いのか…」と落ち込む。

そんな経験はありませんか?

でもそれ、あなたの意志の弱さのせいではありません。むしろ、あなたの脳が“正常に機能した結果です

今回は、勉強をしたいと思っているのに、いざ勉強の時間になったら面倒くさくなり、先延ばしにしてしまう理由と解決策を科学的な観点からお伝えします。

 

人間の脳はストレス行動を避けるようにできている

【脳科学】なぜ勉強を「やらなきゃ」と思っても動けないのか?

 

原始時代、私たちは「疲れること」「不安なこと」「予測できないこと」といったストレスのかかる行動は、すべて命のリスクにつながっていました。

  • 疲れているときに獣に襲われたら逃げ切れずに死んでしまう
  • 入ったことのない森で迷ったら、帰れずに命を落としてしまう
  • 初めての道を通ると、落とし穴に落ちたり毒にあたるかもしれない

こうしたリスクを避けるため、脳は進化の過程で“ストレスを感じる行動は避けるように”プログラムされたのです。

そして、このようなストレス行動を避ける本能は今でも残っています。

現代において、「学習」は命の危険とは関係ありませんが、脳のプログラムは、そのストレスが命の危機につながる危険なものなのか、勉強なのか区別しません。
つまり、単純に、ストレス=危険=回避すべきものと誤認識してしまいます

  • 難しそうな課題に直面する(不安・大変)
  • 知らない内容に触れる(予測不能)
  • 長時間集中しなければならない(疲労)
  • 面倒臭い(余計なこと)

脳はこれを“ストレスの兆候”ととらえ、モチベーションを低下させたり、嫌な気持ちを引き起こして行動を止めさせようとするのです。

つまり、

  • 勉強しようとしても、なぜかやる気が出ない
  • 机に向かうと眠くなる・逃げたくなる

これはすべて、脳の「ストレス回避プログラム」が正常に作動している状態です。
あなたが悪いのではありません。脳がそう設計されているのです。

このままだと「脳は学習を避けるクセ」を強化してしまう

脳のストレス回避プログラムは、あなたが悪いわけではなかったとしても、現代社会では通用しません。

脳は、一度“避けて楽になった”という経験をすると、それを報酬として記憶します

たとえば──

  • やるべき学習から逃げて、SNSを見た → 気が紛れて快感 → 「逃げた方が気持ちいい」と脳が学習
  • 難しそうな課題を後回しにした → 一時的に楽になった → 「今やらない方がいい」と強化される

このようにして、“学習を避けるクセ”が無意識に育ってしまうのです。

ではどうする?脳に「ストレスではない」と思わせる工夫を

脳にストレスと感じられないようにするためには、習慣化したり、適切な環境を整えることが重要です。

イメージとしては、嫌なことに対して無理やり気持ちを奮い立たせるのではなく、気持ちやモチベーションを使わずに自然に行動できる状態が理想的です。

そのために有効なのが以下の3点:

学習を“細かく分割”する

→ 長い課題を一気にやろうとすると、脳はストレスを感じます。
→ 3〜5分程度に分け、「これくらいならできそう」と思わせることで、脳の抵抗が減ります。

学習への“アクセスを簡単に”する

→ 学習するまでのステップが多いと、それだけで億劫になります。
→ ワンタップで始められる、スマホ1台でできる環境にすることで、“脳の準備ストレス”を削減できます。

学んだ直後に“成功体験”を設ける

→ 小さなクイズや問題、フィードバックなどで、「できた」「わかった」「嬉しい」と快感に繋げることが重要です。
→ 脳がドーパミンを分泌し「これは必要なことだ」と学習し、次回以降のモチベーションが高まります。

UMUなら「ストレスを避ける脳」に対応した設計が整っている

UMUの学習プラットフォームは、学習の科学に基づき、脳の“ストレス回避本能”に配慮した仕組みが随所に組み込まれています

■マイクロラーニングで学習を細分化

・1つ1つのコンテンツが短く、脳が“やれそう”と思えるサイズで提供。
・ストレスが減るので、自然と行動できるようになります。

■スマホアプリで学習がワンタップ

・通勤中やちょっとしたスキマ時間に、すぐ取り組める設計で「学習のハードル」が限りなく低くなります。

■フィードバックやミニテストによる成功体験

・学んだ直後に「できた!」を実感できるから、成功体験が脳に刻まれ、次の行動がよりスムーズに起きるようになります。

■次の学習項目に自然に進める

・学習箇所を探したり、いちいちその場所に行く必要がなく、今の学習が終わったら、スムーズに振り返りや、次の学習に進むことができます。

 

これが、学習のストレスを取り払い、学習の継続や学習回数の向上につながります。

このように、UMUは、脳は“ストレスを避ける”という本能と、学習の科学を掛け合わせることで、誰もが行動しやすい学習環境を設計しています。

 まとめ:やる気が出ないのは、学習設計のせい

勉強に手がつかないのは、あなたが怠けているからではありません。
それは、脳があなたを守ろうとしている証拠です。

だからこそ、脳が「これは危険じゃない」「むしろ心地よい」と感じられる学習設計が必要です。
UMUのように、脳科学に基づいた学習設計がなされている環境なら、
ストレスを感じず、自然と学習が“続く自分”を手に入れられるでしょう。

「やらなきゃ」ではなく、「気づいたらやってた」そんな理想の学び方を、UMUで始めてみませんか?

 

【執筆者】株式会社HYBRID THEORY 代表取締役 丸山裕之 氏
栃木県で公務員を経験し独立。ハーバード大学やスタンフォード大学などの論文や研究データ、脳科学・心理学の文献などを年間700冊読み込む。科学的に効果が実証された方法で社内研修や、組織構築を提供する株式会社HYBRID THEORYを設立。また、脳科学に基づいた学習方法を用いた学習塾を運営している。能力や才能に関わらず、誰でも結果の上がる「科学的に正しい方法」を伝えて、個人の人生の満足や会社の利益向上を目指している。

AI Chatbotを活用した対話トレーニング

 

UMUは、現場で使える「対話力」を身につけるための、AIとの会話型トレーニングを提供しています。スマホを活用し、学習者の方にいつでもどこでも気軽にトレーニングをしてもらえます。
営業の質問スキルやマネージャーのコーチングスキルなど、シナリオごとにAIが対話や質問の投げかけの相手となり、繰り返しの対話練習を促進します。

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